日本と変わらぬ広がる田園。
古き良きベトナムの原風景がそこに。
ベトナム人は早朝から天秤を担ぎ、よく働く。そんな人々の姿を横目に、私は車に乗り込んだ。フランス風建築の家々の間を抜け、チュンズン橋にさしかかる。フランス人によって架けられ、幾多の戦争の爆撃にも耐えてきたロンビエン橋が左手に見えた。後方ではハノイの街がどんどん小さくなっていく。見なれた国から違う国へ。旅にはつきものと思いながらも、期待の中に、少し不安が入り混じるのを感じた。
街から車で走ること約30分。すぐに景色は一面の緑となった。菅笠をかぶり、緑生い茂る田畑で農作業をする人々。水牛たちものんびりと餌をはんでいる。つい先程までいた街の慌しさとあまりにかけ離れた風景に、少しずつ心が解放されていく。
それにしても、ベトナムの道はおもしろい。あらゆるものを載せ走るバイク。巨大なブタも山と積まれている。そして、道端ではハノイとハロン湾を行き来をする人々を狙い、何も無い所に突然店が出現する。ベトナム人は旅土産として旅先の果物を沢山買っていくのが習慣というが、この道端に山積みにされたパイナップルもまた、家族思いのベトナム人が買っていくのだろうか。
ハロン湾に近づくと景色が少しずつ変わってきた。切り立った山々や水面の煌きが見え始める。ここから行くのは海の上。中国までの道のりは、まだこれから。
目指すは遥か大陸の向こう | 海を越え国を渡る1
海を越え国を渡る2 | ベトナムに融け合う大陸1 | ベトナムに融け合う大陸2
いざ国境を越え中国へ1 | いざ国境を越え中国へ2
山を抜け国を渡る1 | 山を抜け国を渡る2 | 風と共に国を行く
中国国境の旅トラベルインフォ
スケッチトラベルで行く中国国境の旅
モンカイ2泊3日の旅 -日帰りランソンの旅
(2005年5月11日 水曜日 10:26JST更新) |