ベトナムの今がよくわかる /ベトナムニュース解説12月号

外国人が「最も暮らしやすい国」、 ベトナムは世界で2位

「インターネーションズ/InterNations」 社は、2019年版外国人が世界で最も暮らしやすい国ランキングを発表した。1位は台湾、2位はベトナムで、初めてトップ3入りした。以下、ポルトガル、メキシコ、スペイン、シンガポール、バーレーン、エクアドル、マレーシア、チェコと続く。ベトナムの生活費は安く、外国人は必要な生活費レベルよりも多くの収入を得ている。外国人はベトナムでの就職機会にも満足している。 (Tuoi Tre 10月9日)
解説 ベトナムは2017年12位、2018年14位で、今年ジャンプアップした形ですが、特に個人財政や仕事の面でトップ評価されています。欧米人を中心とした調査のようでバイアスはあるでしょうが、在住日本人からも「暮らしやすい」という声はよく聞きますし、外国人概ねの評価であると言って良いのではないでしょうか。 同調査で、「回答者のほとんど(96%)は、収入がベトナムでの生活費をまかなうのに十分、またはそれ以上と回答している。さらに回答者の3分の1は、給与が必要とする金額以上だと回答している」とコメントされているように、現地の生活費水準に対して一般に外国人が得ている給与は十分だと思いますし、政情の安定や外国人を狙った重大犯罪の少なさも、外国人が暮らしやすいと感じる要素かもしれません。 一方で、調査回答者の3分の1以上(36%)が不満を持つ交通インフラや環境汚染は、ベトナム社会の今後の要改善点です。子育てをする筆者としては、外国人の子どもに対する教育サービスや娯楽の選択肢もこれから拡大していけば嬉しいものです。

日本のホテル業界、 ベトナム人の受け入れを促進

レ・タン・ズン(Le Tan Dung)労働傷病兵社会福祉副大臣は、2019年10月4日に行われた全日本ホテル旅館協同組合との調印式で、「宿泊・ホテル業界で働くベトナム人に、日本で働く新たなチャンスが加わった」と述べた。調印は、今年7月に両国首相の立会いのもと、労働傷病兵社会福祉省と日本の4省庁(法務省・外務省・厚生労働省・警察庁)とで交わされた「特定技能」制度に関する協力覚書を具体化したもの。 (Tuoi Tre Online 10月4日)
解説 労働傷病兵社会福祉省によると、ベトナムはこれまでに25万人あまりの実習生を日本に送り出しています。この数は2018年だけで7万人近く、同年に日本が受け入れた実習生の50%を占め、実習生送り出し実績のある15ヶ国で最多となっています。日本企業のベトナムに対する視線は様々な分野で非常に熱いですが、なかでも「人材」は、いま最もホットかもしれません。 従来の技能実習制度でも現在は「2人に1人がベトナム人」と日本におけるニーズの高さがわかりますが、2019年4月から始まった「特定技能」制度によって、日本で働くベトナム人はさらに増加すると考えられます。 この特定技能制度は、日本人労働者と同等の給与を得て日本で5年間働くことができ、転職も認められるもので、ズン副大臣は、「技能を持つベトナム人にとって、日本での良い労働条件で高収入の就職機会が増え、国内また国際労働市場での労働者の育成も進む。日本の人材不足も解決され、両国の労働協力、職業訓練、技術移転分野での交流・協力促進に繋がる」と期待を寄せています。
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