ベトナムパペット劇場/実は複雑な仕掛けを使った劇 /「アヒルを捕まえるキツネ」 Vol.19

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農夫婦のドタバタな1日を再現

舞台はベトナムの農村によくある池。黄色や青のアヒルたちが竹幕の裏から出てくると、続いてアヒルを世話する農夫婦も登場。妻は「こんな風にアヒルを放しておいたら、キツネに捕られてしまう」と怒り顔で夫に文句を言うが、夫は気にすることなく、アヒルが遠くへ泳いでいっても知らん顔。そこへ突然、アヒルたちを狙ってキツネが現れ、アヒルたちは大慌てで逃げ戻ってくる。妻に怒鳴られ、農夫はなんとかキツネを捕まえようとするが、キツネはアヒルをくわえ、サッと木の上へ。農夫が大声で威嚇するも、それを嘲るうように木の上を回る。結局キツネはアヒルを放して逃げるが、演者によってはキツネがアヒルをくわえて逃げてしまう場合もあるそう。

アヒルを操る特別な仕掛けに注目

通常、人形は竹竿の先に付けられ幕の近くで操るが、アヒルの群れは、水面下に沈めた針金を使って10mほど離れた所で操っている。作るのも操るのも難しい、この演目だけの特別な仕掛けなのだそう。一方では、キツネが木に登ったり体を回したりするなど、観客が池のキツネに注目している間に、別の1匹を木の上に用意するという巧妙な視覚のトリックを使ったシーンも。2つのタイプの人形を使用する「アヒルを捕まえるキツネ」は、ベトナム水上人形劇を象徴する演目のひとつとして愛されている。 VNS_Puppet_201607_photo_001 (左)アヒルたちは農夫から離れ泳いでいってしまう (上)アヒルをくわえるキツネの人形
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