庶民派料理

シジミ貝がたっぷり載ったご飯に
貝のスープをかけて頂く庶民派の代表格

コム・ヘン
Com Hen
　上にはたっぷりのシジミ貝と各種野菜、これに発酵調味料のズォック（Ruoc）と唐辛子（Ot）でピリ辛味を加え、最後に熱々のシジミスープを上から注ぎかき混ぜて食べる。具沢山のお茶漬けのようで、食欲がないときにも食が進む一品。元々は冷やご飯と残り物を使った料理だったというから驚きだ。
g,o,p,q

豚肉のつくねと香味野菜のハーモニー
ゴマのつけダレが絶品

ネム・ルーイ
Nem Lui
　熱々のつくねと野菜をライスペーパーで巻いて、少しピリ辛味のついたピーナッツダレをつけて食べる。辛い味を好むフエの人は、唐辛子をかじりながら食べる場合もあると言う。中に入るつくねは、豚肉が一般的だが、エビのすり身や鶏肉を使うものも、また美味しい。ぜひ食べ比べて、味の違いをお楽しみあれ。
e,i,n

甘辛味の豚肉と野菜を
ライスペーパーで包んだフエ風春巻き

バイン・クオン
Banh Cuon
　北部ベトナムの名物としても知られるが、フエの人もまた、郷土料理としてひとかたならぬ誇りと愛着を、この料理に抱いている。中の具は、香ばしく焼かれた豚肉と野菜。これを蒸した薄いライスペーパーでくるむ。その柔らかな感触と、中の野菜のしゃきっとした歯ごたえ、薄味のライスペーパーと中の豚肉の甘辛味。その食感と味の対比を楽しみたい。
d,j,p

発酵した豚肉の酸味が決め手
生で良し、焼いて良し

ネム・チュア（ヌォン）
Nem Chua (Nuong)
　生の豚肉をミンチ状につぶし塩などで味付けをした後、３日ほど置く。それから葉っぱで包み更に２日発酵させて出来上がり。製造業者は、それぞれに、自分流の味を出す「秘訣」を持っているという。生のままで食べられることが多いが、焼いて食べる場合もあり、こちらは酸味が和らぎ、香ばしさと甘さが表に出る。
c,n,q

モチのような食感と
カリカリの揚げパンが絶妙の対比

バイン・ザム・イット
Banh Ram It
　土台になっている揚げパンのバイン・ラム（Banh Ram）と、上に載ったお餅のようなバイン・イット（Banh It）の組み合わせが新鮮。
f,n

透明のタピオカ粉の中に眠る小エビ
ほのかに感じる塩味が

バイン・ボット・ロック
Ban Bot Loc
　カラがついたままのエビと豚肉の脂身をタピオカの粉を溶いたもので包み、バナナの葉に包んで15〜20分蒸して作られる。
c,f,m,n,q