ベトナムSNSでバズり中！『西遊記』ゲーム由来の愛称とは？

世代を超え『西遊記』ブーム再燃
名作が生んだ現代の愛称

　明代に大成した中国の古典白話『西遊記／Tây Du Ký』は、アジア各国で絵本や映像化など、今なおさまざまな形で親しまれている物語だ。ベトナムでも、1990年代初頭に中国の同名ドラマがベトナム国営テレビ（VTV）で放送され、一大ブームを巻き起こした。その後、毎年夏休みには再放送され、世代を超えて親しまれている。

　そして2024年末、『西遊記』を題材にした中国のアクションロールプレイングゲーム『黒神話：悟空』が若者の間で人気となり、ネットを発生源として『西遊記』を元ネタにした、新たな愛称が誕生している。

『西遊記』発の愛称を知れば
ベトナム人との会話がグッと深く

　発端は、SNSに投稿されたある動画で、若い男性と、彼より８歳年上だという女性が仲睦まじくイチャイチャする様子が拡散され、話題に。そのコメント欄で、男性が『西遊記』の登場人物の、わがままな性格だが白い肌と赤い唇の美少年「紅孩児／Hồng Hài Nhi」、そして年上女性が「紅孩児ハンター／Thợ Săn Hồng Hài Nhi」と呼ばれたことをきっかけに、『西遊記』由来の愛称が次々と派生した。紅孩児の父・牛魔王（Ngưu Ma Vương）は、少し強面な成熟した男性の愛称に。魔術に長けた天界の神・二郎神（Nhị Lang Thần）は、端正な顔立ちの同世代男性を指す。有名なキャラに身近な人のイメージを重ねるのは、日越共通の文化のようだ。