メコンの結婚式はゴージャスに！龍と鳳凰が舞う結婚式の門

田舎らしい材料を使った昔ながらの美しさが人気

ベトナムでは、雨の少ない旧暦の８～２月（新暦の10～３月）が結婚シーズン！　ゲストを歓迎するのに欠かせないのが「結婚式の門／Cổng Cưới」で、都会では生花や造花で作るが、メコンデルタには特別な種類がある。

それはニッパヤシやココナッツの葉、ビンロウの実など、田舎に住んでいる人には馴染みある材料で作られたお手製の門だ。近年では既製品が普及していたが、ここ数年は昔のように素朴で自然な材料で作られた門が再び人気となっている。

夫婦円満など縁起よし撮影スポットとしても活躍

とはいえ、昔のシンプルなデザインとは異なり、現在の結婚式の門は豪華で複雑。特に、龍と鳳凰をかたどった門が人気だ。

まず竹や発泡スチロールで龍や鳳凰形の枠を作り、爪楊枝などで材料を付けていく。龍のうろこはビンロウの実、背ビレは唐辛子やオクラ、歯は皮をむいたニンニク、鳳凰の羽はパイナップルの葉、尾羽は唐辛子やオクラなどを用いる。仕上げに生花やココナッツの葉などを飾って完成だ。

龍と鳳凰の門は陰陽の調和を表し、円満で安定した結婚や、温かく平和な家庭を祈る意味もある。費用は約1000万～5000万VNDで、完成には2～3日を要する。見た目も華やかなので、ゲストたちにとっても格好の撮影スポットだ。