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むせ返る熱気に汗がふきだす。ここはベンチェーにあるバナナキャンディーの工場。日に焼けた男たちが、炎が吹き上がるかまどの前で、タライいっぱいのバナナを大釜に移している。 ココナッツとバナナの栽培が盛んなベンチェーでは、お土産として人気のココナッツキャンディーと共に、バナナキャンディーの製造も行われている。とろりとした舌ざわりのバナナキャンディーは、南国の太陽が育んだ、濃厚な甘さが評判だ。 「まだ青い実を刈り取って、日陰で1週間ほどじっくり熟させるんだ。もちろんバナナはベンチェー産。うちでは1日に1500房、1t(トン)以上のバナナを使うんだよ。」 クォック(Nguyen Van Quoc)さん(41歳)は、ベンチェーでココナッツやバナナを使ったお菓子を取り扱う菓子メーカー「イエンフーン/Yen Huong」の社長。もともと家族で作っていたフルーツキャンディーなどのお菓子を、一躍地域の名産に押し上げた人物だ。 「ベンチェーのバナナは甘みが強く、水分も多いのでキャンディー作りに最適なんだ。はじめはココナッツキャンディーだけを作っていたけど、バナナでもできるんじゃないかと思ったら、これが美味しかったんだよ。」 皮を剥いたバナナをすりつぶし、砂糖とともに大釜で攪拌しながら約1時間煮込む。その後1度冷ましてさらに1時間ほど煮込むと、乳白色だったバナナは濃厚な甘みをたたえた、赤褐色の飴となる。今では機械で攪拌しているが、始めた当初は手で4〜5時間かけて煮込んでいたという。 「バナナは生で食べるだけじゃない。ベトナムには他にものしバナナやドライバナナなど、いろいろな食べものがあるんだ。俺も子供のころから小腹が空いたときはいつもバナナを食べてた。珍しくもなんともない、そんなバナナだけど、ベトナムの子供たちには欠かせないものなんだよ。」 ベトナムバナナ百変化 1 ベトナムではバナナがさまざまな形でお菓子がわりに食べられる。代表格のバインチャンチュォイ(Banh Trang Chuoi)は、(左)スライスしたバナナをシート状に並べ乾燥させたものや、(中央左)ココナッツとキャッサバで作る半乾燥の皮にバナナを敷いたものなど、バリエーション豊か。(中央右)ドライバナナのチュォイサイ(Chuoi Say)や、(右)揚げバナナのチュォイサイヨン(Chuoi Say Gion)は、ドンナイ(Dong Nai)省の特産として有名だ。それぞれにバナナの種類も使い分けられ、これだけみてもバナナが日本よりもはるかに生活と密着していることがうかがえる。
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スケッチトラベルで行く! (2007年12月号 | 2007年12月14日 金曜日 10:33 JST更新) |
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