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ダメダメ言われる度に思い出す。 中学校の卒業式の後にパーティがあり、クラスの皆でカラオケに行ったことがある。俺はその当時好きだったWANDSの「時の扉」を歌ってみた。そして歌い始めでいきなり、会場は爆笑の渦に巻き込まれてしまったのだった。 「なんで? この歌、笑うところなんかないだろ?」と思いながら、しぶしぶ歌い上げたような気がする。 たしかに音楽の成績は常にC級。クラス合唱では先生に「歌わなくていいから、指揮者をやりなさい」とまで言われた。 だが、筋金入りの音痴な俺だからこそ歌にこだわりたかった。まずは1番苦手な「歌」で皆を見返してやりたかった。しかし、日本に居ても、ベトナムに来ても、言われることは同じだ。俺は、まだまだ努力が足りないのだ。 歌のレッスンが始まって1週間。俺は師匠が契約しているレコード会社の1室にいた。どうやら師匠の次回作に、俺の歌った曲を入れてくれと交渉してくれているようだ。憎たらしい師匠が、久しぶりにカッコ良く見えた。 するとその社長は、 「この場でいいから、ちょっと歌ってくれ」と言ってきた。 チャンスというものは、そう何度もあるものではない。ここでOKが出れば俺はスターになれる! 俺はすぐさまその場で立ちあがり、練習の成果を示すべく、社長と師匠の前で熱唱した。AメロからBメロへと、俺がノリノリになればなるほど、どんどん社長の顔が険しくなっていく。そして、隣にいる師匠の顔つきまで厳しいものに変わっていく。 案の定、まだ途中だというのに師匠に歌を止められ, 「キミ、トテモダメ。アタマワルイ、メロディナイ、ワカッタ? ハァン〜」 あっけない幕切れだった。 翌日から歌のレッスンはなくなった。 (2007年7月号/2007年7月27日 金曜日 10:49 JST更新) |
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