週末アスリート 大人に多いスポーツ障害

週末アスリート 大人に多いスポーツ障害
症例
40代男性。週末にゴルフやピックルボールを楽しんでいたが、膝の痛みが悪化し受診。レントゲン検査、理学療法を行い、痛み緩和のため短期間の経口薬と外用薬を処方。半月板損傷を疑うため、1週間後にMRI検査を実施予定。

週末スポーツを楽しむ一方
増加する膝の痛み

ベトナムでは、ピックルボールやゴルフ、ランニングを楽しむ成人が増えていますが、外来で最も多い訴えは「膝の痛み」です。

とくにピックルボールは急停止や方向転換を繰り返し、膝関節に回旋ストレスと剪断力が加わり、半月板損傷や軟骨変性、膝蓋大腿関節痛症候群を発症しやすいです。

ゴルフでも、長時間歩行やスイング時の体重移動の偏りが関節軟骨に慢性的負荷を与えます。さらに大腿四頭筋や臀筋の筋力低下、股関節可動域制限、急激な運動量増加が膝関節へのストレスを増大させ、炎症や慢性疼痛の原因につながるため、注意が必要です。

いずれも適切な準備運動と、段階的な負荷調整が予防の基本となります。

治療と再発予防には
理学療法の併用が有効

膝の痛みを我慢して運動を続けると、炎症の慢性化や軟骨の摩耗、半月板損傷の進行につながることがあります。また、違和感を覚えた段階で適切に対応できない場合、関節内の滑膜炎が持続し、腫脹や可動域制限を引き起こすこともあります。

初期段階であれば消炎治療や理学療法で改善するケースが多いですが、大腿四頭筋や臀筋の筋力強化、下肢アライメントの是正、動作フォームの見直しが重要です。

一方、強い腫れやロッキング症状、不安定感を伴う場合は、半月板や靱帯損傷が疑われ、関節鏡手術が有効な選択肢となります。低侵襲で組織への負担が少なく、術後は段階的な理学療法を併用することで、安全な競技復帰と再発予防を目指します。

Information

ファミリーメディカルプラクティス(FMP)
ディエゴ・メンディサバル医師
(整形外科医・関節鏡手術・人口関節置換術スペシャリスト)

メキシコシティで整形外科診療に従事。外傷・再建手術を多数経験し、関節鏡手術を専門とする。低侵襲治療と術後リハビリを重視し、保存療法から手術まで一貫対応。丁寧なカウンセリングに定評あり。
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