ベトナムでがんの治療は可能? ベトナム医療の現状は

ベトナムでがんの治療は可能? ベトナム医療の現状は
症例
45歳女性。日本でI期乳がんと診断、乳房温存術と術後放射線治療を受け、ホルモン治療を開始。ベトナム赴任に際し、「現地でホルモン治療が可能かどうか不安」とのことで、ベトナムにおけるがん治療の状況について情報提供をした。

主要ながん治療は可能だが
安全性や精度にやや懸念あり

近年のベトナムでは、がん治療の医療水準が大きく向上しています。ハノイとホーチミン市ではPET-CT検査、遺伝子検査、手術、放射線治療、化学療法といった主要ながん治療がすべて可能です。

ただし、いずれの治療についても日本の医療技術が依然として高水準であり、治療の安全性・精度を考えると、日本で受けることをおすすめします。また、現在ベトナムのがん専門病院は非常に混雑しており、ベトナム人以外の方は、私立の国際病院に通院することが多いようです。

その一方で、診断や経過観察、内服を中心とした治療であれば、ベトナムでも安心して行うことができる環境が整いつつあります。

乳がんに対するホルモン療法は
ベトナムでも安全に継続可能

乳がんや前立腺がんに対するホルモン療法は、長期間の治療が必要ですが、内服中心の治療であれば、比較的副作用が軽度であり、通常勤務が可能です。そのため、ベトナムでも仕事をしながら安全に治療が継続できます。主要なホルモン治療薬は全て国内で入手でき、医師の管理下で日本と同様の治療を受けられます。

一方で、強い副作用を伴う抗がん剤治療の場合、支持療法体制が十分でないこともあり、日本での治療継続を推奨します。

ホーチミン市のラッフルズメディカルには腫瘍内科専門医も在籍し、検査や薬物療法の相談・実施が可能です。赴任や滞在中に不安があれば、早めに専門医にご相談ください。

Information

Raffles Medical Ho Chi Minh City
西條 康夫 医師
(総合診療、呼吸器、腫瘍内科医)

新潟大学医学部卒、東北大学で博士号取得。腫瘍内科教授を務め、腫瘍学・呼吸器内科の専門家。2024年より現院に勤務。ベトナムにおける呼吸器疾患やがん治療などの相談にも対応。
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