第31回現代の「茶室」BJJ！文化的な万民平等の場

今月の格言
「年齢や仕事に関係なく皆、様々な問題と戦っている。
それに勝ってほしい」by ヒクソン・グレーシー

皆さん、こんにちは！　「オーバーリミットBJJサイゴン」ヘッドコーチ小谷尚孝です。

　その昔、戦国大名の織田信長は、褒美としての領地には限りがあることから、ケミカル的には単なる木材や土塊でしかない茶器に価値をもたせ、茶会の主催権を与えられることが、文化的・経済的な権威を意味するようにし、世の価値観に革命をもたらしました。

　さらにその後継者である豊臣秀吉も、自らが主催した茶会の席で、客の身分を問わず茶をたてて振る舞うという「茶席の上での万民平等」という、一部の宗教を除いて世界中のどこにも見られなかった光景を実現させました。

　ひるがえって、現代。ブラジリアン柔術（BJJ）の道場には、信長や秀吉が生んだものと同じくらい画期的なシステムが稼働しています。単なる暴力や喧嘩の道具でしかなかった技術を、「どんな弱者でも心身を鍛えられる、実効的な訓練」に昇華し、その習熟度に合わせて自分が巻ける帯の色が上がり、それは本人にとって単なる「布」ではなくなります。

　いったん練習に入れば、相手が大金持ちだろうが有名俳優だろうが、皆平等で忖度なし。こんなにシビアだけど平等な場所は、この世にはないんじゃないかと思う次第です。「スケッチ見ました」で初回体験無料！

Information

小谷尚孝　
こたにひさのり

ブラジリアン柔術道場「オーバーリミットBJJ／OverLimit BJJ」ベトナム支部長。ベトナム在住は27年突破。学生時代は運動経験がないまま、ダイエットで始めた格闘技がライフワークに。指導の傍ら、現役選手としても活躍中。

FB: @OVERLIMITBJJSAIGON
https://radiotalk.jp/program/145782