第30回プロではない格闘家はどこまで強くなれるのか？

今月の格言
「そんなこと俺は知らん。だが、今より弱くなることはない」by 猛虎@『バチバチBURST』

皆さん、こんにちは！　「オーバーリミットBJJサイゴン」ヘッドコーチ小谷尚孝です。

　レスリングや柔道のような投げ技（＝床に叩きつけられると負け）や、ボクシングや空手のような打撃技（＝殴られたり蹴られたりすると負け）の他格闘技と違い、ポジショニング（相手を制圧する体勢を取る）が主目的で比較的安全なブラジリアン柔術（BJJ）。関節技が極まる前に、さっさと「タップ（＝参った）」ができるので、よっぽどのことがない限り、怪我はしにくいです。

　まあ、たまに「練習で意地はって、タップを拒否するような無駄な負けず嫌いさん」もいますが、私の指導するクラスでそんな人がいたら、さっさとスパーリングを止めて、仕切り直しさせます。熱くなって歯止めが効かなくなると、自分や相手に事故が起こる可能性がありますし、何より、冷静さを欠いて乱暴にかけようとする技は試合ではかからないからです。

　自分の時間をすべて練習や試合のために使えるプロ選手と違い、限られた時間とエネルギーを捻出して趣味で楽しむアマチュア格闘家としては、怪我なく楽しく、しかし効率よく頭を使って練習を長く続けていくべきだと、私は思います。続けてさえいれば、「自分史上、最強」にはなれるのですから。

Information

小谷尚孝　
こたにひさのり

ブラジリアン柔術道場「オーバーリミットBJJ／OverLimit BJJ」ベトナム支部長。ベトナム在住は27年突破。学生時代は運動経験がないまま、ダイエットで始めた格闘技がライフワークに。指導の傍ら、現役選手としても活躍中。

FB: @OVERLIMITBJJSAIGON
https://radiotalk.jp/program/145782