Q. 従業員が、業務でデザイン制作などをした場合、著作権は誰に帰属しますか?

Q. 従業員が、業務でデザイン制作などをした場合、著作権は誰に帰属しますか?

A. 合意がない限り、一部は企業、一部は従業員に帰属します。

企業活動によって得た財産は
企業が所有権を取得する

民法222条では、生産活動、経営活動を行う者は、それらの活動によって得られた財産に対する所有権を取得すると規定されています。企業活動によって生まれた物に対する所有権は、その活動に直接従事した従業員ではなく、雇用主である企業が取得するのが原則です。しかし、著作権の場合は、知的財産法にこれとは異なる規定があります。

著作財産権はすべて企業に、
著作人格権は企業と従業員

前提として、著作権には人格権としての著作権(著作者人格権)と、財産権としての著作権(著作財産権)の2種類があり、これらはすべて自ら著作物を創作した者に帰属するのが原則です(知的財産法37条)。

ただし、従業員が企業の業務として著作物を創作した場合、別途合意がない限り、著作財産権は全て企業に、著作者人格権については、その一部が企業に、一部は創作した従業員に帰属します(知的財産法39条1項)。その従業員が退職した後も、著作者人格権の一部は従業員に帰属したままとなります。

したがって、デザイン制作やソフトウェア開発など著作物、著作権が生じる業務を行う企業は、従業員との労働契約や別途の契約などで、著作物の著作権が全て企業に帰属するといった合意を定めておくことが重要です。

グエン・フオン・タオ
Nguyen Phuong Thao

ベトナム弁護士。主な専門は、海外企業のベトナム進出手続き、各種ライセンス手続き、外資企業の各種コンプライアンス、M&Aなど。

KAGAYAKI TNY LEGAL (VIETNAM) Co., Ltd.
メール:info@kt-vietnam.com
www.kt-vietnam.com

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