色彩が心に与える影響 寒色は寝室や仕事部屋に

色彩が心に与える影響 寒色は寝室や仕事部屋に

No.068 色彩心理:寒色

 色彩心理学は、色彩が人間の心理や感情に及ぼす影響を研究する心理学の分野です。この分野では、特定の色が人々の気分、行動、認識にどのように影響を与えるかを理解しようとします。
 例えば、赤は興奮や情熱を連想させ、青は鎮静や安定感を感じさせるといった、一般的な色の心理的な効果が研究されています。色彩心理学は、デザイン、マーケティング、広告、医療の現場などのさまざまな分野で応用され、色の選択が意識的に行われる場面で重要な役割を果たします。

 ベトナムは年中暑い国なので、色彩心理効果を活かした「寒色」を使ったインテリアで涼しくすごして頂きたいですね。

 寒色とは、水や氷などを連想させる、視覚的にクールで涼しげな色。「鎮静色」といわれるように高ぶった気持ちを落ち着かせる効果があるので、心穏やかに過ごしたい寝室にぴったりです。彩度の高い鮮やかな寒色系は逆に頭を冴えさせてしまうので、柔らかめなトーンを選びましょう。

 心理学的に「自立と自制の色」でもある寒色は、集中力を増し作業効率を高める効果があります。リモートワークスペースや勉強部屋におすすめです。
 淡いトーンの寒色系を見ていると、気分も落ち着き、リラックスできますね。ぜひ、色彩心理効果を上手く使って日々の生活を心地よく過ごしましょう!

Information

田岡 道子
Taoka Michiko

「スパイラルカラー/Spiral Color」代表。カラー歴28年、カラー診断数は1万人超のベテランカラーリスト。バンコク中心部の「スパイラルカラーサロン」でカラースタイリングやレッスンを行う。大手自動車会社での色彩調査や、スタイリストとしても活動中。文部科学省後援の色彩検定で海外初、4年連続の団体優秀賞受賞。

Line: @641sgrfq

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