EPEの工場建設 サブコン起用の際に留意を

EPEの工場建設 サブコン起用の際に留意を

EPEの工場建設と課税関係

輸出加工企業(EPE=Export Processing Enterprises)とは政令35号において、輸出加工区、工業区または経済区において輸出加工活動を行う企業と定義されています。

輸出加工企業として認められれば、輸出入関税や輸入時の付加価値税が免除されるなどのメリットが享受できます。輸出製品の製造に必要な原材料の輸入が免税となるほか、EPEの工場建設に必要な資材や機械設備などを輸入する場合には、通常、輸入税及び付加価値税が免税となります。

サブコンを起用した際の
輸入税と付加価値税 

EPEの工場設立にあたっては、在越の建設会社が上記物品の輸入を行うケースが多いかと思います。ここで建設の元請業者ではなく、下請業者(サブコン)が建設に必要な物品を輸入する場合には、公文書4199号に基づき在越の元請業者に紐づく国内への輸入取引として輸入税を支払うべきと指摘を受けるケースがあります。

ただし、2022年10月17日付の公文書4344号によると、輸入固定資産のリストや工事契約に基づく輸入物品の申告フォーム20の税関への提出等、必要な文書の作成や手続きが実施されている場合には、輸入税は免税となります。

一方で、上記ケースの付加価値税の取り扱いについては依然議論がありますので、専門家へご相談されることをお勧めいたします。

西川 貴陽
Nishikawa Takaaki

公認会計士(日本・米国)、日系企業担当インドシナ副統括ディレクター。EY新日本有限責任監査法人にて、監査業務や株式公開支援業務、財務デュaーデリジェンス業務に従事後、2016年よりEYベトナムに赴任。

Ernst & Young Vietnam Hanoi Office
電話:(024) 3831 5100
メール:eyhanoi@vn.ey.com www.ey.com

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