何もしていないのに起きる歯の痛み過度な噛み合わせや食いしばりに注意

何もしていないのに起きる歯の痛み過度な噛み合わせや食いしばりに注意
症例)
40代男性が、「歯茎が下がり、歯がしみるうえに、何もしなくても鈍痛が起きる」と来院。スマホの使い過ぎによる「食いしばり」が原因のため、姿勢を正すよう助言した。

スマホやタブレット使用時の
姿勢の悪さが影響

歯が染みたり、とくに何もしていないのに起きる痛みは、過度な力で噛み合わせたり、無意識に食いしばることで起きる症状です。強いくいしばりにより歯茎がさがり、歯の根元が露出して痛みが起きます。
特にスマホやパソコンなどがが普及したのに伴い、増えています。画面を見る時、頭が前へ傾き首から背中は丸くなり、姿勢が悪くなります。これを長時間続けることで、肩凝りや腰痛だけでなく、歯や顎にも影響してしまいます。

頭が前に傾くと、口の中では舌が下がり、無意識に奥歯の食いしばりが起きます。過度な力がかかり、歯茎が下がり、歯はすり減っていくため、しみやすくなるのです。また、常に力が入ってるため、顎の筋肉も痛くなります。

まずは姿勢を整えることから
睡眠中はマウスピースも有効

スマホを見ている人を横から見ると、頭が下向きになり首も前に倒れています。背中は丸くなり胸も圧迫されます。この姿勢は、歯だけでなく肩凝りや腰痛の原因になります。また二重顎になる、口角が下がるなど、老けて見えます。

昼間の食いしばりの予防は、姿勢を良くし、舌先を上げて上前歯の裏に軽く当て唇を閉じることです。舌を上げると、奥歯で食いしばらなくなります。昼間は意識して良い姿勢と舌の位置を保ちましょう。睡眠中の食いしばりは、マウスピースを使い軽減します。

姿勢を良くするだけで、歯の問題だけでなく体全体に良い影響を与えます。今日から正しい姿勢を保ち、歯と体を守りましょう。

水口インプラントセンター
平山恵理子医師

一般歯科は30年、インプラントと審美歯科は15年の臨床経験をもち、インビザライン矯正も行う。2008年からベトナムとカンボジアで貧困地区の子どもたちの歯科検診などのボランティア活動に従事。
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