メディカルトーク 自覚症状がない間に進行してしまう「歯周病」 定期的に歯のクリーニングを受けて予防しよう

メディカルトーク

症例

52歳男性。右上の歯茎が腫れ、特に痛みはないが腫れが1週間以上引かなかったため来院。毎年、日本帰国時に歯の掃除を行っていたが、今年は帰国が難しく、心配になって治療を受けることになった。

口内の違和感を覚えたら 軽視せず、まずは検診を

歯周病は、気付かない間に進行する怖い病気です。一般的には、起床時の口内の粘つき、歯を磨く時の歯茎からの出血、化膿、痒みや腫れ、痛み、きつい口臭などの症状がある場合は要注意です。また、歯がグラグラと動く感じがする場合は、歯周病がより進行している可能性が高いです。一刻も早く診察を受ける必要があります。   症例の男性は、日本で定期的に歯のクリーニングを受けていましたが、歯周病の専門的な治療は受けたことがなく、時々歯茎が腫れることに違和感を覚えて来院しました。レントゲンや歯周病の検査の結果、中程度の歯周病と診断されましたが、もう少し来院が遅かったら危険な状況になっていたかもしれません。

毎日の丁寧なブラッシングと 定期検診でしっかり予防できる

歯周病の治療には、原因である食べかす、プラーク(歯垢)を歯ブラシで取り除くことが重要です。歯石を取り除き、ザラついた歯の表面を滑沢に仕上げることが基本的な治療です。歯周炎の場合は、歯茎の中まで歯石がついていることが多く、麻酔などを使う専門的な歯周病治療も必要となります。   予防は、定期的な歯のクリーニングを行うことが効果的です。3ヶ月に1度行うことで、80歳になった時に、行わなかった人より10本以上も歯が多く残るといわれています。また、ベトナムでは大きい歯ブラシが一般的ですが、自分に合った歯ブラシ選び、正しい磨き方も重要です。
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