メディカルトーク 取れにくい子どものオレンジの歯垢 歯磨きの最後は「ぶくぶくうがい」を

メディカルトーク

症例

7歳女児。奥歯の側面がオレンジ色になり、磨いても取れないと来院。硬くなった歯垢を除去したうえで、歯磨きのあとに10秒ほどの「ぶくぶくうがい」を指導した。

オレンジ色の原因は 長い間停滞してしまった歯垢

歯の表面についたぬめり汚れを「歯垢(プラーク)」といいます。歯垢は細菌の塊で、虫歯の原因となる菌も歯肉炎の原因となる菌も存在しています。   特に、子どもに見られるオレンジ色の歯垢は、歯ブラシで磨いても取れにくいくらい硬くなります。その下で虫歯になっていることもあるので、なるべく早く歯科医院で取ることが必要です。   奥歯は見えにくいことに加えて、頬っぺたの内側がラップのように張り付くので、歯垢が蓄積しやすい場所です。唇の内側にある前歯の根元も、歯垢が蓄積しやすい場所です。   口の動きが少なくなると、頬や唇が歯に張り付く時間が長くなり、歯垢が成熟しやすい環境になります。

歯垢をためないように 落とした歯垢をしっかり洗い流す

つき始めの歯垢は、歯の色に近いためわかりにくいですが、1本ずつ鏡を見ながら磨くと簡単に取れます。たまった歯垢で歯ぐきが炎症を起こすと、痛みや出血で、磨くのを避けてしまいがちです。自分で磨くお子さんには、異常ではないと伝え、鏡を見て丁寧に磨くよう声をかけてあげてください。   歯垢に色を付けて磨き残しをチェックすると、歯だけではなく、頬や唇の内側の粘膜・舌にも色がついていることが多くあります。せっかく、がんばって磨いても、しっかり洗い流さなければ、また歯に戻ってきてしまいます。10秒くらい、しっかり頬っぺたを動かして「ぶくぶくうがい」をしましょう。
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