ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説1月号

ベトナムの台風被害に 日本が緊急支援

チャン・ダイ・クアン(Tran Dai Quang)国家主席は2017年11月7日(火)、ハノイで茂木敏充経済再生担当相と会談した。 国家主席は、日本はベトナムへ最も多くの政府開発援助(ODA)を供与し、直接投資2位、旅行3位、貿易4位など、最も大切なパートナーだと強調。茂木氏は日本を代表して台風12号被害にお見舞いを述べ、緊急支援の準備を進めていると明らかにした。 (『Phap Luat』2017年11月8日、p.02)
解説 ベトナムが数年がかりで準備してきたアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議が迫った11月4日(土)、台風が南中部を襲いました。 11月8日(水)までに死者91人、行方不明者23人、住宅の倒壊1486軒、屋根を飛ばされる・破損11万9361軒、水田9350ha、畑1万5203haが冠水、船舶1294隻が沈没・破損するなどの被害が出ました。APEC開催地のダナンでも被害があったほか、台風一過後も、沈没船により港に船が出入りできなくなる影響も出ました。 被害を受け、すぐに救援活動に動いたのが日本とロシアで、日本は浄水器105台、ロシアはテント、砂糖、ミルク、缶詰などの支援物資40tを直ちに提供しました。中国、米国、韓国なども支援を発表しています。 2017年はベトナムで台風被害が多かった年で、7月と9月には北部に上陸したほか、10月には北部で豪雨もありました。 なお、ベトナムで台風情報を知る際には、号数が日本と異なるので注意が必要です。ベトナムに来た台風の数をカウントしており、台風12号はアジア名「ダムレイ」(23号)にあたります。

ハノイ市、障がい者が利用しやすい 低床バスを導入

ハノイ運輸総公社(Transerco)は2017年11月7日(火)、障がい者に配慮した欧州基準のバス15台の試験運行を始めた。 LED電光掲示板や無料Wi-Fi、GPSと組み合わせた音声案内システムなどが備わっている。エンジンは排ガス基準をクリアし、低床で障がい者も利用しやすい。これまでに同社は新車215台を古い車両と交換している。 (『VietnamPlus』2017年11月7日)
解説 運転が荒い、勝手なルート変更、スリ・痴漢など、とかく評判の悪かったベトナムのバスは今、全国的に改革が進み、オンボロ車両の新車への取り換え、車内の監視カメラ設置、係員のマナー教育などが行われています。環境に優しいCNG(圧縮天然ガス)バスも増えています。こういったイメージ改善の取り組みには、公共交通機関の整備が進まず交通渋滞が深刻化する中、市民のバス利用を増やしたい狙いがあるようです。 障がい者も利用しやすいバスの例はホーチミン市でも見られ、車両等の改善に向け意見聴取・調査なども行われています。障がい者からは、サポートが無いと乗降できない、運転手や係員の対応が悪い、差別されるといった不満があるようです。 公共交通機関の優先席やサポート器具の設置、利用時の支援は「障がい者法」でも定められており、ホーチミン市では障がい者のバス利用を無料化しているほか、運行する2783台のうち2481台に優先席を設置、昇降設備を設置した車両や、停留所でも車いす利用者に便利な改修が進められています。
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