こどもの学び舎／(59)日本女性が子どもたちを訪問／旅行中でも何かできることを

「おはようございます！」の明るい挨拶と共に、ストリートチルドレン友の会（FFSC）の事務所を訪れたのは、田中靜良さんと小池彬子さんだ。10年前に初めてベトナムを訪れて以来、ほぼ毎年旅行に来ている２人は、インターネットでFFSCの存在を知った。「短期間の滞在でもできるボランティアがないかと思って、探したんです」 2人はこの日、日本から持参した文房具を寄付するために、ビンチュウ（Binh Trieu）センターを訪問。見慣れない訪問客の姿に、先生の影から様子をうかがっていた子どもたちだが、彼女たちが戯れに子どもたちを追いかけ始めると、キャッキャッとはしゃぎながら逃げ回り、2人の腕につかまってぐるぐる回してもらう遊びに大興奮。「もう1回！」コールは鳴り止まず、2人は「暑い～！」と汗を拭いながらも、帰りのタクシーが到着するまで一緒に楽しんだ。「気持ちって、言葉を使わなくても通じるものですよね」と、短くとも充実した時間を過ごせたようだ。 FFSCは、日本人女性を妻に持つトーマス・チャン・ヴァン・ソイ（Thomas Tran Van Soi）氏によって1984年に設立されたボランティア団体。家庭の事情などで公立学校に通えない子どもたちに無料授業の開講や、里親制度を設けて奨学金を募るなどの活動を行っている。日本語や英語などを教えてくれる人や、古着や学用品の寄付などを随時募集中だ。

ストリートチルドレン友の会（FFSC） 住所：140/4 Vo Thi Sau St., Dist. 3, HCMC 電話：(08) 3829 6951 電子メール：ffsc.vn@gmail.com ウェブサイト：www.ffscvn.org

この記事は、ホーチミン市で事業を営まれている、ある日本人経営者の方の善意によって企画されたものです。 このような機会を頂けたことに関し、編集部一同からの感謝の気持ちをこめて、連載させて頂きます。