人生相談29屋にきけ！フォ!!!! ／第13回

29屋（にくや） 食材＆弁当屋の店主。本業の傍ら、かつては「愛と勇気とほんの少しのお金」など本誌人気コラムを担当。本コーナーでは、ベトナム暮らしのさまざまな悩みをバッサリ解決（！？）します！

Q.「コミュ上手さんが、うらやましい（泣）。口下手ゆえに、パーティーが超苦手!」

ペンネーム：大造じいさんとサイコガン　♂　34歳

はじめまして、29屋さん。ようやくベトナム生活にも慣れてきた私ですが、友達を作ろうと思って飲み会に出席するたびに、口下手のあまり、モヤモヤとしたまま帰宅してしまっています。ほかのテーブルを見ると、私とそんなに年齢も変わらない人が、若い女性や、年配の方たちとも、見事な会話術で盛り上がっていて、そのまま二次会に行ったりしているようなのですが、正直うらやましいのです。どうすればよいでしょうか?

A.「駄目な己を愛せよ。心にも無い言葉もテンションも不要!」

貴男の今までのコンパ経歴やモテ男ぶりは知る由もありませんが、こんなテキトーすぎるコラムで藁をもつかもうとするほどなのですから、まあ、推して知るべしなのでしょう。北●謙三先生ならば「ソー●に行け！」と一喝するところでしょうけど、かくいう私も非モテ＆コミュ障にかけては人後に落ちない駄目男。ここはひとつ同類相憐れむの精神をもって、共に生き残りの術を考えて行こうではありませんか。まず、われわれのように、金持ちでもイケメンでも話芸達者でもない人間が、たとえパーティーという「狩り」の場においてでも気をつけなければいけないことは、「自分を必要以上に大きく見せようとしない」ということに尽きるかと思います。牛車に向かうカマキリの斧か、腹を膨らませすぎてバーストエンドなイソップ童話の蛙の親子のごとく、とかく身の程をわきまえない自己主張というものは、己の身を滅ぼすほどに滑稽なものです。一方、「聞き上手に徹して、相槌を打ちましょう」みたいなアドバイスを鵜呑みにするのも危険です。もし、貴男が、適当に聞いているふりをしていたのであれば、それは相手にバレているでしょうし、その後の会話が盛り上がったならば、今、こんなことで悩んでないでしょうから。

「If you can't beat them, join them」

日本で言えば「長いものには巻かれろ」という消極的なニュアンスの諺は、自己主張してナンボのパーティー文化本場の英米においては、「勝てない相手ならば、組め」という意味合いの箴言(しんげん)になるようです。まずは、コンパの達人の親友を、ひとり作ること。共通の趣味や同郷の誼（よしみ）など、とにかく深く切れないつながりを持った「師匠」にくっつき、そのサポートに徹することです。いつの日か、コバンザメからタッグパートナーに昇格する日が来るかも来ないかもですが、まあ、ガッツです。