こどもの学び舎／㉖「大好きなお父さんへ」／感謝の気持ちを込めた手紙を

ストリートチルドレン友の会（FFSC）では、毎月、恵まれない環境にいる子どもたちに、教育費を支援する里子・里親制度を採用している。支援によって、子どもたちに勉強する機会を与えて、社会へ出る力を付けてもらうことを目的としている。里親として、支援を行う人は年々、減りつつあるが、現在はおよそ220人。里親の多くは日本在住者で、頻繁に子どもたちに会うことができない。そのため、ベトナム在住者の一時帰国時や日本からの旅行者が代行して、１年に3回子どもたちから里親宛ての手紙が届けられる。手紙の内容は、日頃の生活や感謝の気持ちをつづったもので、FFSCのスタッフによる日本語訳付きで送られ、12月には手作りのクリスマスカードも用意される。子どもたちが手書きで書いた内容には、「大好きなお父さんへ!」からはじまり、「長い間、私のことを思って支援してくれていることに感謝しています。私に会いに来てくれたこと、一緒に公園に行ってくれたこと、プレゼントをくれたことなど、すごくうれしいです。私の両親も、感謝しています。私はお父さんがいつまでも元気に過ごせるようお祈りしています」など、感謝の気持ち、現在の自分の成績や健康の報告が書かれている。それに対し、里親からは「前回の手紙のころよりも字が上手になりましたね」と成長を喜んだり、子どもたちを応援する返事が寄せられる。