ベトナム人経営者の 気質/第19回/生産性が落ちる期間/旧正月テトのお国事情

テト期間は仕事にならない現実

皆様、新年明けましておめでとう御座います。   ベトナムではクリスマスから西暦元日、旧正月のテト(Tet)にかけて、ただでさえ納期意識が低いにもかかわらず、この時期だけは期待する方が悲しく成ってしまう程のお祭りムードが続きます。   各省庁では部長のサインが取れないと申請業務関連は遅延し、工場ワーカー達は帰省してしまい生産性が低下。利益に目ざといベトナム人経営者達でさえも、この時期だけはビジネスどころではないという浮き足だった雰囲気をどうしても感じずにはいられません。   企業自体も、クリスマス前後からテト明けまでの対応は極端に悪くなり、例え業務委託のアポイントメント依頼であったとしても、理由を付けて面談を断ろうとする事例が散見されています。

ビジネスより家族との正月が優先

家族との繋がりを大切に考えるベトナム人達にとって、テトの時期は故郷に錦を飾る時期であり、両親に親孝行を行うための大切な時期でもあります。何よりもまずそれが優先される為、この時期だけはビジネスを優先する様な経営者はまだ多くはおりません。   家族や人との繋がりを強く意識し、大切にするという部分はこの国の良いところでもありますが、反面、ビジネスという面に置き換えると、生産性の落ちる期間が1ヶ月近く続くため、一向に進まない業務に煮え湯を飲まされる様な事態が度々発生致します。   ベトナムの習慣に慣れておられる方であれば、そういったベトナム企業や経営者達の対応等も想定の範囲内として準備を怠ることはないと思いますが、この時期だけはスケジュールに余裕を持たせて、慌てることがない様に予定を立てて行くことをお勧め致します。
河原 光伯 かわはら みつのり 15年間会社員を務めた後、中東・ヨルダンにてJICA事業に従事。AGSホーチミン事務所で営業・労務・ビジネスマッチング担当。 http://ags-vn.com
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