WTOコミットメントとは?

2007年、ベトナムは世界貿易機関(WTO)への加盟に際し、大きく分類して①関税の引き下げ、②サービス分野の開放、③農業分野の補助金廃止や知的財産の保護等に関する内容の議定書(WTOコミットメント)を批准しました。 この中で、日系企業をはじめ外資企業がベトナム進出に際して最初に検討すべき事項は、②の外資企業に開放されている(ないしは開放予定の)分野でしょう。 外資企業の現地法人設立には、投資局(DPI)が発行する投資証明書(IC)が必要です。これが現地法人の設立手続きとなり、発行されたICが、原則として日本の商業登記簿謄本にあたります。当該企業が越内で行う事業内容に即したライセンスの取得は、一連の手続きに組み込まれており、ライセンスの取得要件がコミットメントの内容に大きく関連します。 よく進出コンサルティングに際して、「このライセンスは取得が難しい」などという人がいますが、感覚的には大筋正しいとしても、有意義な助言とは思いません。コミットメントで合意した開放分野は、越内外資にも事業を認めざるを得ないとしても、国民を守る責務のある国家としてのベトナム政府が、実務上、外資を制限することはある種、合理的です。その背後の意図を適確に読み取り、具体的な事業内容に応じて将来プランも含めた助言をすることこそ、意味のあるコンサルティングと言えるのです。
野口 真吾 のぐち しんご 慶応義塾大学卒、第二東京弁護士会所属。2012 年に韓国系最大手・JP に参画、越内の執務開始。翌年3月より、渥美坂井法律事務所からヴァン弁護士(元計画投資省、夫は司法大臣)所長のAPACへ出向
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