29屋的越南恋愛コラム/「男と女。日と越。本能的・感覚的なギャップを埋めるためには?」/第18回

29屋的ベトナム恋愛コラム かくすれば、かくなるものと知りながら…

皆さんはイソップ寓話の「蛙とサソリの話」をご記憶だろうか?  河のほとりで1匹の蛙が、サソリから「対岸まで背中に乗せて行って欲しい」と頼まれる。 「え~、おまえ刺すからイヤ」と蛙が断ると、サソリは笑いながら言う。「おまえを刺したら、俺まで溺れて死ぬだろ?やるわけないって!」。 それもそうだなと納得した蛙は、サソリを背に乗せて河を泳ぎ渡るのだが、あと少しで向こう岸というところで、突如、サソリが蛙を毒針で刺してしまい、2匹とも溺れて死んでしまう。 毒で苦しい息の下、蛙は精一杯、サソリに抗議する。 「おいおい、あんだけ約束したのに、ひどくね? ていうか、自分も溺れ死ぬのが分かってて、そんなことするか?」。 すると、サソリはこう答える。 「仕方ないじゃん。だって俺、サソリなんだからさ」。 恋人が自分と同じ日本人であろうと、ベトナム人であろうと、欧米人であろうと、異国での恋愛は仕事や生活のストレス&刺激から常にハイスピード。さらに、相手の生活習慣、金銭感覚、常識、嗜好、性癖etc に違和感を覚え、ギリギリまでガマンした挙句に何かの弾みで大喧嘩が止められず、別れに至るカップルも多いという。 本人同士は、あくまで、自分と相手に対して「よかれ」と思ってやっている分、修正も難しいだろうし、お互いが遠慮しすぎて窮屈に感じるのでは何のために付き合っているのか分からないというもの。 だが、「悪気はないから、相手に怒れない」という人は、ちょっと待って欲しい。その「やさしさ」こそが、南国の恋に「根腐れ」をもたらすのである。むしろ本人に悪気と罪悪感がないと、自覚もないから反省なんかできないのではないか? 不満・不都合を感じたら、即、文句言うべし 「日本人の美徳は『察し』と『思いやり』である」と、或る人は言った。相手の気分を害することを恐れるあまり、「やさしい」人ほど往々にして、相手の起こす唐突&迷惑なアクションに対し、「悪気はないんだから」と無理なガマンをしてないだろうか? 敢えて言おう。かまわないから、素直に、そして小出しで「怒れ」と。そうすることによって、相手は「越えてはいけないライン」を学習するだろうし、小さな揉め事のダメージは小さくて済むものが多いからだ。 戦いの後に生まれた平和こそ、タフで尊いもの。試練なくして成熟なし。もし相手に学習能力がなく、折り合いがつかないのであれば、その人は、きっと、あなたが一生を共にするパートナーではないのだ。 戦いと、最悪の場合でも、「別れ」を怖れるなかれ。ガッツ!
29 屋(にくや) 食材&弁当屋の店主。本業の傍ら、かつては「29 屋に訊け!」など本誌人気コラムを担当。本コーナーでは、ベトナム恋愛模様をちょっぴり辛口、ときどき優しく(!?)、生あたたかい目で考察する。
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