第1回 意思決定の速さ①/~私を信用してください~

ベトナム人経営者の気質裏付けなしの信用?

ベトナム人経営者の皆さんが初対面の日本人経営者に言う言葉の中に、「信用して下さい」という言葉があります。これは合弁や業務提携などを行う交渉中にもよく出てきます。 日本では、合弁や業務提携などの話が持ち上がった場合、まず調査を行い、サンプルやデータを収集して、十分な裏付けをもって「信用」を得るのが通常です。 しかし、ここベトナムでは、そのような裏付けもなく「信用」という言葉が飛び出して来るため、日本人側としては、「本当に大丈夫か?」と勘繰ってしまう様で御座います。

「信用してください」を信用する

しかし、この「信用して下さい」という言葉をどこまで「信用」するかが、ベトナムビジネスでは「成功の鍵」を握っているのではないかと感じております。なぜならベトナム人経営者の意思決定の速度は、日本人の慎重さとは相反するものがあり、「裏付け」よりも「信用」という部分に重きを置く傾向にあるように思われるからです。

慎重論が裏目に出る場合も…

意思決定に時間をかけ過ぎたことで、ベトナム人経営者から進出の本気度を疑問視されたケースも御座いました。せっかくベトナム企業サイドが乗り気になっている提携話でありながら、日本人経営者のベトナム訪問は半年に1度のみ。その間は担当者同士のメールのやり取りに終始した結果、意思決定の遅い「石橋を叩いて渡る」という日本式の慎重なビジネススタイルに飽きられてしまい、提携を他社にかすめ取られてしまったのです。 大企業に分類されるベトナム企業でさえ、意思決定のスピード感は日本のそれを大きく上回っております。そのアグレッシヴさとポジティヴな姿勢というのは、われわれも見習うモノがある様に感じております。「鉄は熱い内に打て」、これもベトナム式かと存じます。
河原 光伯 かわはら みつのり 15年間会社員を務めた後、中東・ヨルダンにてJICA事業に従事。AGSホーチミン事務所で営業・ビジネスマッチング担当。 http://ags-vn.com
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