<カントーまるかじり>
穴場は庶民的・フォンディン
屋台船はいつでも熱々のごはんを運んで来る
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Leさん |
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ところでカントー近郊にはもうひとつ、ちょっと穴場的な水上マーケットがある。カイランからさらに30分ほど進んだフォンディン(Phong Dien)というところだ。
フォンディンの水上マーケットそのものは規模が小さい。でも川幅がカイラン付近よりずっと狭いため、岸の様子や細い支流に架かった橋を渡る人などを眺めることができるのだ。よりメコンの生活に近づいたような気分にさせてくれる、こぢんまりした気持ちのいい市場だ。
〜安らぎ〜
フォンディンでは多くの種類の商品を少しづつ並べた、手漕ぎの小舟がよく目に留まる。もっと遠くの支流に住む人々に小売りするため、仕入れにやってきた人々だ。カイランあたりで大きく卸売りされた物は、こうしてさらに細かく分けられ、人から人へと隅々まで行き渡る。
ひと仕事終えた船の周りで忙しそうにしているのは、朝ごはんを売る屋台船だ。するすると食べやすい麺料理や炊きたてご飯、パンもある。どれも忙しく働く人のための簡単で安い料理だが、鍋から立ち昇る白い湯気がおいしそう。船の上でそれを黙々とかき込む人々は目が合うとおだやかに微笑みを返してくれる。その表情がまたなんとも魅力的なのだ。
■手漕ぎボートで仕入れに来た "Le(レ)さん"
「10歳の長男と一緒に仕入れに来て、これから地元へ売りに戻るところ。値段の安いスイカが売りやすいわね。」
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