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「朝7時から毎日12時間、ノンラーを編み続けて33年」 フエ市街南部のフーカム地区で、先祖代々ノンラー職人という家に生まれたスゥオンさん。12歳の時からノンラーを編んできた。 「編み方は母から習いました。作り方自体は難しくないので、そうねえ、1週間くらいで最初のノンラーを編んだかしら。」 そんなスゥオンさん曰く、「良いノンラーを作るには良い材料から」。葉っぱと芯になる竹ひごは、同じフーカム地区で作っている人から買ってくる。それらの人も、代々同じ仕事をしてきた一家で、スゥオンさんがノンラー作りを始めた時以来、ずっと同じ人から材料を仕入れているのだという。 「例えば竹1つ取っても、向き不向きがあるんですよ。節と節の間が短いと、竹ひごにした時にデコボコができてしまうので、美しいノンラーはできません。葉っぱは、白っぽく色褪せているものは駄目で、緑の入ったものが人気です。そういった良い材料を安定して供給してくれる人から買って来るのです。」 骨組みも葉も細心の注意を払って準備 次に竹ひごでノンラーの骨組みを作る。その時に使う木枠には溝が刻んであり、適当な長さに切った1本の竹ひごの両端を糸で結わえ、丸く輪っかにして、そこにはめていく。輪っかは中心部に近づくにつれ小さくなるので、それに合わせて竹ひごも少しずつ細くしていく。 16本の骨組みができたところで、そこにノンラーの葉を乗せていく。 「1つのノンラーには、同じような色合いのものを選びます。色がバラバラだときれいに見えませんから。」 そうして選んだ30枚の葉を、同じ大きさに切りそろえ、その葉の先端を糸で留め、これを扇子のように広げて骨組みの上に載せる。この手順でノンラーの葉を4層に重ねていく。 「葉が均等に少しずつ重なるように並べて行きます。」それが終わったところで、ノンラー編み専用の針と糸を使って、ノンラーの葉と竹ひごの骨組みとを結わえていく。編むのが一番時間のかかる作業で、数時間かかる。 スゥオンさんが仕事を始めるのは毎朝7時から。家事などもこなしながら、夜10時まで働く。ノンラーを編んでいる時間は、平均して毎日12時間。でも1日に2個作るのが精一杯だという。 収入の低さが悩みだが、仕事は好き
スゥオンさんには、6人の兄弟姉妹がおり全員ノンラー作りを習ったが、「生活していけないから」と他の仕事に就き、家業を継いでいるのはスゥオンさんと妹の2人だけ。娘さんのリエン(Lien)さんも、「高校を卒業したら何になるかは決めてないけど、ノンラー作りはしたくない」と言う。 しかしスゥオンさん自身は、仕事を変えようと考えたことはない。 「ノンラーを編むのは好きですよ。1つ1つ、焦らず丁寧に、これからも体力が続く限り、ノンラーを作り続けていくつもり。」
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(2005年4月28日 木曜日 11:52JST更新) |
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