「え、これ本当にヌックマム? 何か混ぜたりしてないんですか?」あるベトナム人の友人宅の夕食に招かれたときのこと。私は、そこで出されたヌックマム(Nuoc Mam)の美味しさに、驚いてしまった。ヌックマムとは、ベトナム料理には欠かせない調味料・魚醤のこと。「ベトナム人はこれなしでは生きていけない・命の水」と言われるほど暮らしに密着した存在だ。私が出会ったそれは、独特の匂いはあるが臭みはなく、柔らかい芳香を放ち、そのまま口に含んでも抵抗なくのどを通る。
「これ、どこの会社のヌックマムですか?」
そう言ってビンを見せてもらうと、何のラベルもついていない、使い古しのガラス瓶に、そのヌックマムは入っていた。「そうそう、これはフーコック島にいる知り合いからもらったの。フーコック島は、ヌックマムで有名でしょ、だから美味しいのよ。」その時から、美味しいヌックマムを探す、私の旅が始まった。
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