ハノイに壮大な王城跡が出現！
世界が注目する一大遺跡を巡る旅へ

■バーディン遺跡
　新国会議事堂建設予定地に現れた巨大遺跡。2002年12月からベトナム考古学院が調査を開始。これまでの調査で11世紀から19世紀までの王朝時代（李、陳、後黎）の建築遺構郡が重層的に眠っていることが判明された。しかも、更に深さ４ｍを越える厚い堆積層の下層には、ベトナムが中国から独立を果たす10世紀以前の建築群があることも確実となってきている。古くは安南都護府時代のものもあるとされ、これまでにない風変わりな６角形の建築基礎群、排水溝や巨大な木柱列など、様々なものが厚い土の中から姿を現し始めている。

　それに伴い、この6月にベトナムは日本の専門家を招待、遺跡の価値は全世界でも第１級であることが確認された。また、その規模があまりに膨大なため、現在はまずバーディン地区を中心とした4万8000平方メートルを発掘する予定となっている。しかし、ここベトナムではこのような大型都城遺跡の保存・研究に関する経験が少なく、この分野では世界のトップレベルにある日本からの学術的、技術的支援が要請されているという。

■国旗掲揚台（フラッグタワー）
　軍事博物館の敷地内、入って左側にそびえたつ、八角柱の姿が印象的な旗塔。1812年、ザーロン帝によって監視塔として建てられ、その高さは33.4ｍを誇る。積み重ねられた三層の正方形の台と、高さ18.2ｍの八角柱の塔から成っており、塔内には54段の螺旋階段がある。

　段差がきついので、登るのは少し大変だけど、上には小さな展望室があり、そこからの眺めは絶景。北の方向には端門など、かつてのハノイ城内の様子を窺い知ることができる。

　入場料　1万ドン（約70円）
　開館時間　8:00〜11:30、13:30〜16:30（月・金曜休館）

←前のページ | 次のページ→

（2004年11月16日 9:58更新）

参考・協力：ハノイ在住考古学者西村昌也さん
ハノイ歴史研究会発行『歩こうハノイ』