高温多湿なベトナムの気候に 調和する色使いとは?

高温多湿なベトナムの気候に 調和する色使いとは?

No.091 ベトナムの気候と色

年間を通して高温多湿なベトナム。とくにホーチミン市では30℃前後の暑さが続きます。そんな強い日差しを和らげるには、白、ベージュ、パステルカラーで明るさをまとうのがおすすめ。光を反射して、涼しげで爽やかな印象を与えます。汗染みが気になる方は、オフホワイトやグレイッシュトーンを。 

 また、5月から10月は雨季。とくにスコールの後は湿度が上がります。この時期はアクアブルーやミントグリーンといった、水を連想させる色が効果的。視覚的に清涼感を与え、気分まで軽やかになります。ラベンダーやくすみピンクなどの淡い色も、優しく馴染みます。

 一方、ハノイを中心とする北部では、冬に気温が10℃前後まで下がることも。そこで、バーガンディ、マスタード、フォレストグリーンなどの深みカラーで温かさを表現すると、落ち着きと季節感を同時に演出できます。

 地域を問わずベトナム文化に欠かせないのが、祝い事などで好まれる赤とゴールド。バッグやスカーフ、小物でアクセント的に活用すると粋に映えます。

 ベトナムの気候に合う配色とは、自然のリズムと文化的象徴を織り交ぜる工夫です。明るい色で暑さを調整し、ブルーやグリーンで湿度を軽減。季節ごとの深みカラーで変化を添え、アクセントに文化色を活かす。そんなバランスのとれた色使いが、街に溶け込みながら、自分らしさを輝かせる秘訣です。

Information

田岡 道子 
Taoka Michiko

「スパイラルカラー/Spiral Color」代表。カラー歴28年、カラー診断数は1万人超のベテランカラーリスト。バンコク中心部の「スパイラルカラーサロン」でカラースタイリングやレッスンを行う。大手自動車会社での色彩調査や、スタイリストとしても活動中。文部科学省後援の色彩検定で海外初、6年連続の団体優秀賞受賞。

Line: @641sgrfq
Instagram: @spiralcolorsalon

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