テクノロジーの世界へ！コンピューターサイエンスで学ぶ未来「ライゲイトグラマースクールベトナム（RGSV）」

英国の伝統的な教育を受け継ぐ「ライゲイトグラマースクールベトナム（RGSV）」では、国際バカロレア（IB）やケンブリッジ国際カリキュラムなどを導入し、学力・音楽・スポーツ・美術の4本柱で子どもたちの成長を支える。なかでもコンピューターサイエンス教育に力を入れており、人工知能（AI）やプログラミングなど先端技術への早期理解を育んでいる。

「教師になる前は、医療分野でITの応用に携わり、限られた時間を生きる多くの人々と向き合ってきました。その経験を通じて、現代社会におけるテクノロジーの重要性を深く実感しました。未来を担う子どもたちと関わり、テクノロジーへの興味を育む仕事がしたいと、強く感じるようになりました」と語るのは、コンピューターサイエンス科の教師、チエウ・アイン・ズン（Trieu Anh Dung）先生。　

Profile : 1997年からITエンジニアとして活躍。プログラミングやアプリ設計、データベースに精通し、国際基準に基づくソフトウェア開発、暗号技術、情報セキュリティなど幅広い分野で経験を積む。また、IBなどのプログラムでコンピューターサイエンスの教員資格を取得し、5000時間以上の指導経験を持つ。

RGSVでは、10～13年生を対象にイギリスや国際的な大学進学を目指す生徒向けのAレベル、IBなどのプログラムでコンピューターサイエンスクラスを行う。コンピューターの仕組みやアルゴリズムの基礎を学ぶだけでなく、実践的なアプローチを取り入れた授業が特徴的だ。

「マイコンボードのアルドゥイーノ（Arduino）を使い、わずか20行のプログラムで動作するシンプルな実験キットを構築することで、生徒たちはプログラミングの基礎だけでなく、機器の仕組みそのものを深く理解できるようになります。たとえば、キットの『RGSVパーキングファン／RGSV Parking Fun』では、小さなおもちゃの自動車を使って、商業施設の駐車管理システムを模擬体験できます。遊びながらテクノロジーへの理解を深めると同時に、創造力や問題解決能力の向上も目指しています」

また、マイクロソフトホロレンズ（Microsoft HoloLens）やメタクエスト（Meta Quest）などの空間コンピュータを活用したクロスリアリティ（XR）技術も積極的に導入。XRを使った授業は視覚的にわかりやすく、生徒たちは従来の枠を超えた学びに触れることができる。

「第2次世界大戦中に活躍した暗号機のエニグマ（Enigma）操作を体験したり、心臓の内部に“入り込んで”解剖学を学んだり、巨大なDNAの構造を探索したりと、教室の常識を超える学習が日々展開されています。これらは現実世界では得難い体験ですが、XR技術は、学びの可能性を無限に広げ、生徒たちの知識の定着をより深める鍵となっています」

このコンピューターサイエンスの授業を受けた多くの生徒が、ITの世界に魅了され、自らの情熱を見いだし、将来この分野を志すようになっている。

クアン・ミン（Quang Minh）さん
13年生コンピューターサイエンスの授業を通じて、最新技術に触れる機会が増えました。とくにXR技術に興味を持ち、XR空間内で化学分子構造を構築する実験を行ったところ、視覚的にわかりやすく、直感的に理解しやすい点に魅力を感じました。

ズン先生の指導のもと、「XR技術と空間コンピューティングの製薬化学教育・研究への応用」をテーマに論文を執筆し、ベトナムの著名な化学雑誌への掲載が決定しました。現在はAI技術にも関心を広げており、将来的にはIT分野でのキャリアを目指しています。XRとAIを組み合わせることで教育や研究の可能性がさらに広がると考え、今後も新たな技術の活用に挑戦し続けたいです。

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Reigate Grammar School Vietnam

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