祝開通！ HCMCメトロ1号線で通勤体験

2024年12月、ホーチミン市初の都市鉄道「HCMCメトロ」の1号線（ベンタイン駅～スイティエン駅）が正式に運行開始。今回、記者が実際にこのメトロラインを使い、トゥドゥック市からオフィスのある1区までの通勤を体験してみた。

まずは最寄り駅、にぎやかな住宅街に直結したアンフー駅から出発！

アンフー駅は大型ショッピングモール「ビンコムメガモールタオディエン／Vincom Mega Mall Thao Dien」に直結し、利便性も高い

アンフー駅
An Phu Station スタートはソンハン（Song Hanh）通り沿いに位置するアンフー駅。全長137.5m、幅19.8m、高さ20.5mの3階建ての高架駅で、大型コンドミニアム「マステリタオディエン」から徒歩圏内にある。

住所：42 Song Hanh St., Thao Dien Ward, Thu Duc
電話：(028) 3898 9516
営業時間：5:00～23:30
Facebook: ＠MAURHCMC

券売機も窓口も英語でOK！支払いは、現金でもキャッシュレスでも

アンフー駅からベトナムスケッチ編集部の最寄りベンタイン駅までの運賃は片道7000VND

チケットを購入開業から１ヶ月間の無料試乗期間が終わり、２０２５年１月２１日（火）から現金、またはクレジットカードで運賃を支払って乗車する。改札の手前にある券売機は英語とベトナム語で操作できるが、使い方がわからない場合は、英語で対応してくれる窓口スタッフから直接購入もできる。現金以外の決済方法を選ぶと、毎回1000VNDの割引が適用される。

いよいよ乗車！目的地を確認して、乗り間違えないように……

外装は爽やかな青色を基調とし、各便は3両編成で定員は最大930人。座席147席、立席での収容人数が783人

HCMCメトロ1号線に乗車自動改札を通り、3階のプラットホームへ。島式ホームの両側の路線はそれぞれ反対方面に向かうので、案内板で目的地を確認。わからなければ係員に聞いてみよう。今回は、ベンタイン方面なので１番ホームに来る電車に乗る。10分間隔で発車するので、乗り遅れてもすぐに次の便が来るので便利。現在、HCMCメトロ1号線は1日あたり200本が運行される。

見慣れた街も、高架線路の車窓から見ると格別！想像以上に快適な車内

車内には英語での駅名表示灯があり、英語のアナウンスも随時放送されている。ベトナム語に不慣れな外国人利用者も安心だ

電車の旅を楽しむ車内に乗り込むとすぐにドアが閉まり、電車は緩やかに出発。国道沿いの高架線路を進む電車はサイゴン川を越え、ヴァンタン（Van Thanh）公園の裏手の風景を縫うように進む。各駅間の所要時間は約2分。車内では楽しそうに写真を撮ったり、ビデオ通話で「今、メトロに乗っているよ！」と家族にメトロ体験を話す乗客の姿も。

渋滞知らずの快適さ！駅からオフィスまで歩くのも、新感覚の楽しみ

ベンタイン駅の地下吹き抜け部分は、蓮の花の形がモチーフの天井から自然光を取り入れ、換気も行う。最近人気のSNS撮影スポットだ

電車を降りて街を歩く市内中心部が近くなると、最後の３駅は文字通りの「地下鉄」になる。終点のベンタイン駅に到着し、改札を抜け、オフィスに最も近い6番出口へと進む。地上に出ると、目の前にベンタイン市場が広がり、ゆっくり歩きながら、これまでバイク通勤で見過ごしてきた「サイゴンの街の息遣い」を感じることができるような気がした。

メトロ移動を快適に！電動バスの併用も可能

ホーチミン市のメトロ利用をもっと快適にする便利なアプリがある。公式アプリ「HCMC Metro HURC」は、停車駅やその周辺地図といった基本情報、リアルタイムでの運行状況などを検索でき、チケットも各種割引価格でお得に購入できる。ベトナム語に加え英語にも対応しており、地元の利用者はもちろん、観光客にも便利だ。駅から少し離れたエリアへの移動は小型の電動バスが便利。タオディエンなどを巡回する１５３番路線など、うまく使いこなせば、交通費をかなり節約できるはずだ。