風情がある? 子どもっぽい? 国によって印象が変わるピンク色

風情がある? 子どもっぽい?  国によって印象が変わるピンク色

No.074 ピンク

日本人に好まれるピンクといえば、桜の薄いピンク色ですが、赤道付近の南国で生まれ育った友人は、この色が苦手だといいます。

 実は人間の眼は、18歳までに生まれ育った地域や風土によって完成されます。赤道付近では太陽光が壊れずに直角に差し込み、環境色が鮮やかに見えるため、この地域出身の人はパステル系の淡い色を好まない傾向にあります。ベトナムの看板や人々の服装に、鮮やかな色が多いのも納得できますね!

 日本では1997年が空前のピンク色ブームでした。私が初めてピンク色の服を買ったのも、この年だったと記憶しています(笑)。今もピンク色の車やパソコン、ケータイなどがありますが、欧米では「子どもっぽい」からと、なかなか商品化されません。

 ピンクの色彩心理効果は、気分が和らぐ、痛みを軽減してくれるなど。歯科の看護師さんの制服でよく使われていますよね。また、若返り効果や女性らしさを表す色でもあるので、合コンやお見合いなどで効果的です!

 一方、問題になったケースでは、横浜の青葉台にある有名なピンクのマンション事件があります。周辺住人から「気分が悪くなる」など多数のクレームがあったと報道もされました。面積が大きい建築物など、使い方を間違えると気分を害するので、注意が必要です。

Information

田岡 道子
Taoka Michiko

「スパイラルカラー/Spiral Color」代表。カラー歴28年、カラー診断数は1万人超のベテランカラーリスト。バンコク中心部の「スパイラルカラーサロン」でカラースタイリングやレッスンを行う。大手自動車会社での色彩調査や、スタイリストとしても活動中。文部科学省後援の色彩検定で海外初、4年連続の団体優秀賞受賞。

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