2023.12.01

新しい価値観をもつ真のデジタルネイティブ

ベトナムのZ世代

ベトナムのZ世代
ベトナムでインターネットが普及し始めた1997年、ベトナム最初のZ世代が生まれた。インターネットやSNSとともに成長した彼らは、従来の世代とは異なる価値観やライフスタイルをもっており、今後ベトナムの労働力の主役となる世代でもある。ベトナムのZ世代を理解することは、彼らとのコミュニケーション方法やマーケット戦略を立てる上で重要だ。さあ、Z世代の世界への扉を開いてみよう。

※記事の情報は2023年10月取材時点のものです
※店舗等の都合や現地情報により内容が異なる場合があります
目次

人口の約20%を占める「ベトナムの未来の担い手」

データで見るベトナムZ世代

ベトナムZ世代の特徴を知るには、まず、各調査会社の調査結果を参考にしよう。人数や学力レベル、関心のある分野など、基本的な情報から見ていくとわかりやすい。

今の自分をつくった5つの大切な要素

出典:Bristish Coucil, 2020, “Báo cáo nghiên cứu thế hệ trẻ Việt Nam”

ベトナムZ世代1200人を対象としたブリティッシュ・カウンシルのアンケート調査によると、「家族が今の自分を形成する最も重要な要素」との回答が80%にのぼる。実際に、ベトナム人の若者は家族とのつながりを大切にする。3世代が同居する家族は今も多くあり、成人年齢の18歳を超えても、さらに結婚後も家族と暮らし続ける人が多い。

影響を与える要因として、6つ目にソーシャルネットワークサービス(SNS)が入っていることにも着目しておきたい。周囲の人々とつながること、知識を身に付けること、仕事関連の調べものなど多くの目的で毎日SNSを使っているのだ。これは、Z世代の親世代にあたるX世代の若い時代にはほとんどなかった要素だろう。

仕事・教育で最も信頼できる情報源

出典:©Bristish Coucil, 2020, “Báo cáo nghiên cứu thế hệ trẻ Việt Nam”

書籍や他人を主な情報源とした前までの世代に対し、今の若者はインターネット上にある膨大な情報と知識に簡単にアクセスできる。ブリティッシュ・カウンシルのアンケート調査によると、「SNSを使っている」人は73%で、またインターネット・ウェブサイト、テレビも信頼できる情報源とみなされている。

一方で、インターネットへの過度な依存を懸念する声もあり、物事への深い理解や、覚えることが難しくなるのではないかと心配している。また、農村で暮らすある回答者は、「今はオンラインで本を読むか、ユーチューブでオーディオブックを聞くくらい。紙の本はもう読まない」と話した。

空き時間の使い方

出典:©Asia Plus Inc., 2023,“Generation Z in Vietnam”

空き時間の活用方法は、男性はゲーム、女性はSNSがトップに。回答のトップ5は、いずれもオンラインのものであり、スポーツや勉強は人気がない。SNSの魅力に加えて、ベトナムの学校において体育科目は副科目であり、あまり重視されていないことも、この傾向の一因だと考えられる。

出典:©Asia Plus Inc., 2023,“Generation Z in Vietnam”

ベトナムのZ世代が最もよく使うSNSは、アメリカのフェイスブック(Facebook)、ベトナムのザロ(Zalo)、中国のティックトック(TikTok)の3つ。フェイスブックはベトナムで最も普及しているSNSであり、家族や友人だけでなく、社会の人々ともつながるために使われている。ザロはベトナム人に使いやすいチャットアプリで、家族や友人とのチャットに適している。ティックトックはトレンドやキャッチーなショート動画で人気を集めており、Z世代にとってのエンターテインメントのトップだ。

コロナ後に訪れたい国

出典:©Asia Plus Inc., 2023, “Generation Z in Vietnam”

Z世代は、コロナ禍で青春時代の3年間を過ごした世代だ。コロナ後に旅行したい国で人気なのは、日本と韓国。ベトナムと両国は文化的なつながりが深く、また、日本のアニメや韓国のアイドルなど、両国のサブカルチャーも人気だからだ。アメリカやヨーロッパも人気だが、旅費が高いため、実際に行ける人は少ない。一方、アセアン諸国は入国ビザが免除されているため、タイやシンガポールも人気となっている。

心配していること

出典:©Bristish Coucil, 2020, “Báo cáo nghiên cứu thế hệ trẻ Việt Nam”

ブリティッシュ・カウンシルのアンケート調査によると、「ベトナムのZ世代は、仕事や福祉、結婚など、さまざまな悩みを抱えている。また、メンタルヘルスへの懸念も高まっている。

X世代は、戦争時代を経験した世代であり、メンタルヘルスの概念があまり浸透していないため、自分の感情を表現することをためらう傾向がある。一方、Z世代は、インターネットやSNSの普及により、メンタルヘルスに関する情報を多く目にする機会が増えたことで興味や関心が高まり、心理カウンセラーに相談することにもためらいがない。しかし、農村部では、メンタルヘルスへの偏見が根強く、サービス料金も高いため、サービスにアクセスする機会が非常に限られている。

強い独立志向

©Bristish Coucil, 2020, “Báo cáo nghiên cứu thế hệ trẻ Việt Nam”

ブリティッシュ・カウンシルのアンケート調査によると、ベトナムのZ世代は、起業に意欲的だ。社会人の3分の1が、飲食業やパーソナルケアなど、学生の半数以上が観光やオンライン販売など、起業したいと考えている。インターネットの普及により、顧客との接触が容易になったことで、多くの若者が会社員になることを望まず、起業に興味をもつようになった。これは、安定を求め、政府機関や国有企業での勤務を望んだX世代とは対照的だ。しかし、起業には知識や経験、資金などが必要であり、成功する若者は多くない。

職場は自身の成長の場

出典:©Decision Lab and The Sentry, 2023, “The Future of Work”

Y世代は、不安定な経済状況の中で育ったため、安定した収入と福利厚生を重視する傾向がある。一方、経済発展期に生まれたZ世代は、自分自身を成長させるための学習の機会を求めている。また、自分の個性を表現したい、社会に認められたいと願う人たちでもある。

Z世代は、自分自身を成長させ、自分の意見を尊重してくれる職場環境を求めている。また、1社に長く勤めるのではなく、興味がなくなったら転職することを当然と考えている。Z世代の従業員を持つ企業は、多様な価値観を尊重し、成長を支援する環境づくりに取り組むことが重要だ。特に、X世代やY世代の上司は、Z世代の価値観を理解し、受け入れる姿勢が求められている。

ベトナムメディアをチェック!
Z世代をどう報じているか

ベトナムのメディアは、現在、Z世代に関する情報を2つの流れに分けて報じている。1つは、Z世代のダイナミックで才能あふれる姿を称賛する肯定的な記事だ。例えば、20歳で月収数千ドルを稼ぎ、家や車を購入したZ世代の成功者を取り上げる記事や、起業やクリエイティブな活動で活躍する姿を伝える記事など。もう1つは、Z世代の利己的、個人主義的、自己欺瞞的な傾向を批判する記事。Z世代は飽きっぽく、物質主義に走りやすい、自分の意見ばかり押し通すなどという批判がある。

Z世代と社会が生み出す”幻想“

電子雑誌グオイドゥアティン/
Tap Chi Dien Tu Nguoi Dua Tin
2022/02/27 10:00 配信
https://www.nguoiduatin.vn/genz-nghi-gi-genz-va-nhung-ao-tuong-do-chinh-xa-hoi-tao-nen-a544293.html

Z世代は、創造性に富み、自分の人生を切り開いていく力を持っているが、その一方で、過信や思い込みから、失敗や挫折を経験する若者も少なくない。

君たちは無敵じゃない!

D.N.Dさんは、サッカー大会で敗れたことを受け入れられず、チームメイトを責めたり、スマホを壊したりする行動に出た。彼は、自分がチームで最も優れた選手であり、勝利は当然だと信じていたのだろう。

N.T.Hさんの友人たちは、優秀な成績で大学を卒業し、家族の支援を受けてビジネスを立ち上げ、成功した。Hさんは彼らの成功を見て、自分も成功できると考えたようだ。しかし、現実は起業に失敗し、借金を抱えることとなった。

Z世代は自分を過信している?

ベトナムのZ世代は、インターネットやスマホなどデジタル機器に慣れ親しんで育った。自由な自己表現を愛する自信家であり、社会で活躍する可能性を秘めた世代として期待されている。

20代で成功した若者は、多くの人の憧れの存在だ。例えば、24歳で起業し、数億VNDの財産を築いたトトン・ドン・クエ(Tống Đông Khuê)さん。また、7ヶ国語を話すカイン・ヴィー(Khánh Vy)さんは、国営テレビ局の有名MCとして活躍している。彼らはインターネットやSNSで話題となり、多くの人の注目を集めた。

しかし、Z世代が抱く自信が社会で活躍するための長所になるのか、それとも致命的な弱点になるのかについては、意見が分かれている。 

家庭の教育は、Z世代の自信過剰の大きな原因のひとつだ。親の過保護や実績重視の教育により、子どもたちは幼い頃から自分を優秀だと思い込み、成績や実力に幻想を抱くようになる。社会人になってから、初めて挫折や失敗を経験すると、その幻想が崩れ、立ち直るのが難しくなる可能性がある。 

メディアの影響も大きい。「私にできたから、あなたにもできる」というキャッチコピーや、起業して大成功した若者の例がよく取り上げられており、若者たちは「自分たちもやればそうなる」と思い込みやすくなる。

「高校生の頃は、周りから『特別な存在』『あなたなら何でもできる』と言われ、ニュースサイトでは『学校を中退して起業し、月に何億も稼いでいる』といった記事を目にしていました。だから私は何事も簡単にできると思っていました」

しかし、社会人になってからは、多くの業務や人々とのやり取りを通して、自分の能力の限界を痛感した。

「ネットで見た成功例は、彼らが非常に優秀で、最善を尽くしたからだと気づきました。誰にもほめられなくなった今、私は思っていたほど自分が優秀ではないことを実感しています」

家族が関心をもつことが必要

ホーチミン市国立行政学院の心理学部教授グエン・ティ・ミン(Nguyễn Thị Minh)博士はこう話す。

「Z世代は、自主性があり、積極的に学び、働き、生活します。また、自己表現を大切にし、社会から認められたいと願う世代でもあります」

しかし、博士は、Z世代には実力への幻想もあると指摘する。幼い頃から多くの情報に触れ、完璧なイメージに応えようとすることで、理想的な自分を描いてしまうというのだ。

このような事態を避けるために、保護者は若者たちの本当の願いに耳を傾け、正しい助言をすることが大切だ。多くの親は子どもにあまり関心を持たず、子どもたちは手探りで進むべき道を選ばざるを得ない。その結果、子どもたちは失敗や挫折から立ち直ることができずに倒れてしまうことがある。

Z世代の自信の強さは、この世代の特徴を適切に活用すれば強みになる。若者が大胆に考え、大胆に行動することは決して間違いではない。しかし、人生では失敗や挫折を経験することも必要だ。倒れても立ち上がり、現実を客観視することが大切といえるだろう。
(ベトナム語原文から要約)

日本人Z世代はどう見る?

同世代として共感する点、異なる点

日本のZ世代は、ベトナムのZ世代に関するニュース記事を読んで、共感するのか、違和感を覚えるのか? ホーチミン市で留学やインターンシップ中の東京外国語大学ベトナム語科の学生4人に、記事を読んだ感想をきいた。

池本仁美さん
(21歳)
Z世代はメディアの影響を大きく受けるという点に共感しました。ただ、「自信に満ちている」という記述には共感できていません。日本のZ世代はSNSや経済成長の状況により、新しいことを始めるというより保守的だと感じているからです。同世代のベトナム人はSNSの使い方や時間の過ごし方が似ている一方で、新しいことや知らないことを知ろうとする姿勢がよりオープンだと思います。

笠井小雪さん
(20歳)
「自分の能力を過信しがち」という点は、私自身もそうでした。さまざまな人の成功体験に多く触れることで、自分にもできるはずだと考えるようになりました。ただ、失敗することで自分の理想のイメージが崩れてしまうことを恐れて、なかなか積極的になれないかもしれません。人気のアプリや面白いと感じるポイントは同じだなと思う一方、ベトナムの同世代は他人に関心をもち、人と人とのつながりをより大切にするところが、日本と異なると感じました。

柏原裕香さん
(22歳)
「社会で活躍して満足できる生活をしたい」と様々なことに挑戦してきたので、「自己表現を大切にして、社会から認められたい」点についてとても共感します。ただ失敗した時のことも考えてしまうので、自分に大きな自信があるベトナム人のZ世代が、少しうらやましいです(笑)。同世代のベトナムの友人たちは明るく積極的で、勉強や仕事にとても熱心です。時々、人のせいにするなど責任感に欠けたり、我慢が苦手だったりしますが、普段はいい友好関係を築いています!

藤澤こと葉さん
(20歳)
動画やポッドキャスト、自分の曲を配信する人は周りに少なくなく、同世代の活躍が際立って目に入ります。ただ過度な自信をもつというよりも、むしろ過多な情報に押しつぶされ自信を喪失することもあります。ITが重要な産業となったこの時代で言語を専門とし、理系の知識や技術をもたない私たちのような学生は、日本人もベトナム人も将来への不安を感じています。ベトナム人は数年で転職しキャリアアップを望む方が多い印象で、その前向きさや成長意欲を見習うべきだと思いました。

ベトナムZ世代の1日の過ごし方

「ワークライフバランス」を重視

ベトナムの若者、特に社会人たちは「ワークライフバランス」への意識がとても高い。その実態を垣間見るべく、Z世代の2人の1日を追ってみた。自社の社員と共通する点に着目してみては。

Hoàng Ngọc Mai
ホアン・ゴック・マイ
年齢:23歳
仕事:会社員(ビジネスアナリスト)
趣味:K-POPダンス、バーへ行く!

最近はまっていることは?

ひと月に2回ほど週末に友達とバーへ行きます。仕事のストレスを発散したいからです! 人生は短いので、できる限り楽しんでいきたいし、デートより友達とバーで過ごす方がが楽しいです。それでも普段は、自炊をしているので食費があまりかからず、給料の40%を貯金できています

AM 7:30 起床 会社に制服はないので、ヘアカラーやミニスカートなど自由な服装で出社!

AM 9:00 仕事を始めます!

オンラインで買った物を1日に2回ほど、会社の外で受け取りに行きます! 各ECアプリでは、11月11日など、ゾロ目の日に20~30%の割引キャンペーンが実施されるので、毎月オンラインショッピングで化粧品などに150万VNDほど使っています

AM 12:00 実家からたくさんの食材を送ってくれるので、毎日お弁当を作って会社に持って行きます。同僚と一緒に食べた後は、絶対に15~20分ほど昼寝します(笑)

PM 3:00 毎日2万5000~4万VNDで、タピオカミルクティーやチェー(ベトナムぜんざい)などをデリバリーで頼んでいます

PM 6:00 仕事が終わった後は週2回ほど、会社で無料のヨガクラスに参加しています。元気な体のままでいたくって。ダンススタジオで大好きなK-POPダンスも練習しています

PM 8:00 シャワーを浴びてスキンケアをした後は、深夜までスマホでSNSを見ます。計測アプリによると、私は1週間にティックトックを24時間、インスタグラムを7時間、フェイスブックを3時間ほど見ています。ティックトックで見るのは、日常の話題をネタにしたお笑い動画や、K-POPダンスの動画です。短くておもしろいので、よく見ています

AM 1:00
就寝

Dương Bảo Long
ズオン・バーオ・ロン
年齢:23歳
仕事:会社員(マーケティング)
趣味:V-POP、バドミントン

最近はまっていることは?

今年23歳なので、結婚はまだ考えていませんが、誰かと付き合いたいとなとは思いますね。今はマッチングアプリがたくさんありますが、やっぱり実際に知っている人とデートしたいです。もちろん今の時代は、メッセージアプリでのチャットを通じてお互いを知ることが普通です。でも僕は、相手をバイクにのせて、タイ(Tay)湖を一周しつつ、おしゃべりしながら運転することが好きです(笑)

AM 7:00
起床
髪の毛はアンダーカット。服はモノトーンが多くて、ジョガーパンツなど快適で動きやすいデザインを選んでいます。スニーカーが好き!

ハムとでんぶ 入りおこわ (Xôi Chả Ruốc) 1万5000VND

会社で朝食 安くて美味しいおこわを買って、仕事が始まる直前に食べます!

AM 8:30 リモートワークよりも、オフィスで仕事をしたい派。オフィスだと仕事にすごく集中できるし、同僚とも仲良くしています

仕事の合間にデリバリー受け取り 1ヶ月で300万VNDをオンラインショッピングに使います。買うのは洋服、バドミントン用品などで、ECアプリのショッピー(Shopee)やティックトック(TikTok)などを使っています

鶏肉フォー(Phở Gà) 4万VND

AM12:00 ランチは同僚と外食するか、デリバリーを頼んで会社で韓国ドラマを見ながら食べます。韓国ドラマが大好きなのは、俳優がキレイでおしゃれだし、ストーリーもおもしろさと驚きがたくさんあるから

PM 3:00 おやつの時間です! 同僚のみなさんが頼んだコーヒーを受け取りに行きます

PM 6:00 会社のバドミントンサークルに週3回、参加しています。スリムで健康な体でいたいから。今年は、会社グループが開催するバドミントン大会で1位を取れました!

PM 8:00 バドミントンの練習の後はサークルの仲間たちと、よくビールを飲みに行きます。1人暮らしなので基本的に毎日外食しています

PM11:30
就寝
友達や家族のフェイスブックを見て、みんなの生活投稿を楽しみに見ています。マーケティングの仕事をしているので、最新のトレンドなども毎日チェックしていますよ

ベトナム中高生オンライン座談会

Z世代のホンネは何!?

ハー・リン(Hà Linh)さん 14歳、ハノイ出身

ザー・リン(Gia Linh)さん 14歳、ハノイ出身

タット・タイン(Tất Thành)さん 16歳、ホーチミン市出身

カイン・ヴィー(Khánh Vy)さん 16歳、ホーチミン市出身

空き時間でよくやることは何ですか?

ハー・リン(HL) ホラーゲームとテレビアニメなどが好きです。

ザー・リン(GL) K-POPやUSUK(洋楽)を聞いたり、読書や絵を描いたり。家でゴロゴロするのも好き(笑)

タン・タイン(TT) 音楽、コンテンポラリーダンス、ゲームなど、いろんな趣味があります。

カイン・ヴィー(KV) 友達と食事に行ったり、映画を見たりします。写真にはとても興味があるので、学校の写真クラブで撮影に行くこともあります。

SNSは何時間くらい使いますか?

HL ティックトックとインスタを毎日1時間半ずつ見ています。日常ネタのお笑いとか、韓国ボーイズバンドティックトックが多いです。

GL ティックトックとインスタを毎日20~30分ずつ、フェイスブックではレシピのショート動画などです。

TT 毎日3~4時間でティックトックや、インスタやフェイスブックのリールをあれこれチェックしています。

KV 2~3時間ほど、その時の気分によってティックトックとインスタ、フェイスブックなどです。

何にお金を使いますか?

HL 洋服です! これまでで一番大きな買い物は、お小遣いを貯めて買った描画ペン付きのアイパッド。絵を描くことやグラフィックデザインが好きなので、とても大切にしています。

GL 最近がんばってお小遣いで買ったのは70万VNDのプロムドレスです。

TT お小遣いはほとんど使わず貯金して、そのお金でバイクを買いました!映画館で映画を見るのも好き。有名なコメディアンのチャン・タイン(Trấn Thành)さんの映画や、アート映画『黄金の繭の内側/Bên Trong Tổ Kén Vàng』などを見ました。

KV 写真編集やルックブックの撮影などで稼いだお金で、1600万VNDのデジタル一眼カメラを買いました。趣味と実益を兼ねたものにお金を使います。

普段は何を使って周りの人とのコミュニケーションをとっていますか?

HL フェイスブック、ザロなどメッセージアプリで友達とやりとりしています。家族とは電話か直接話します。

GL メッセンジャーとザロなどでよく友達とチャットしていて、グループビデオコールで30~60分くらい話すこともあります。家では家族と話をして過ごす時間を大切にしたい。

TT メッセンジャーやインスタのほか、カフェでおしゃべり。直接に会うと伝えたいことがきちんと伝わります。アプリでは画像やリンク、ミーム、かわいい絵文字などを送れるからよく使いますね。

KV メッセージを送るより、人に会うほうが好き。私の家族は三世代同居なので、週末に時間を作って、食事をしながらおしゃべりすることが多いです。

周りの人の意見に影響されますか?

HL 「あなたには無理」などと否定されると、腹が立つし悲しい。私が良い子で、責任感のある成熟した人間だと大人たちに認めてもらいたい。

GL 改善に役立つアドバイスは喜んで受け入れますし、大人にも私の意見を尊重してほしい。未熟でも私には自分の考えがあります。例えば、よく考えてピアスの穴を開けたのに、母にはすごく怒られました。衝動的にピアスを入れたのだと思っているからです。

TT 周りの意見にあまり影響されなくなりました。人に相談しながら、自分で考えたい。自分で決めたことに責任をもてることを、大人たちに知ってもらいたいです。

KV 他人には意見する権利があり、僕にはそれらを受け入れるかを決める権利があります。大人には、責任感のある人として認められたいと思う半面、子どもとしてずっと甘やかしてほしくもあります。

将来はやりたいことは何ですか?

HL 本やゲームのイラストレーターかインフォグラフィックスのデザイナー。社会の役に立ち、誰からも信頼され、相談される人間になりたいです。

GL 大人にこの質問をされると、少し困ってしまいます。自分の強みがわからないから答えられない。ある映画で「大きくなったら何になりたい?」と尋ねられた少年は一言、「やさしい人」と答えました。私も同じです。

TT 歌手ですが、誰にもスカウトされなかったらファッションブランドのマーケティングの仕事を探すつもり(笑)。リアリティショーにも出てみたい。いつも健康で、自分がしたいことと、すべきことが分かる人になりたいです。

KV カメラマンがいいなと思いつつ、そこまで本気でもないです。銀行で働くのが現実的だとも思います。何をやるにしろ優れたプロとして認められたいです。

「Z世代はわがまま世代」という意見について、どう思いますか?

HL Z世代だけでなく、どの世代にもわがままな人はいますよね。

GL 自分をはっきり認識し、自由に自分を表現しているだけなので、その意見には賛成できません。

TT そういう否定的な記事は読みません。国境を越えたオープンな考え方に触れてきたので、自分のために生きたいだけ。上の世代とは違う価値観だから、そんな誤解が生まれたのかも。

KV わがままな部分があるかもしれせんが、学校でソーシャルコミュニケーションなどを学ぶなど努力しています!
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