フルーツをおかずにごはん!? メコンデルタのびっくり食習慣

おやつ・デザートだけじゃない
農作業の合間の手軽な栄養補給

フルーツの名産地として有名なベトナム南西部のメコンデルタ。ここに住む人々の間では、果物をおやつやデザートとしてのみではなく、ごはんのおかずとして食べる食習慣がある。

全般的に甘い味付けを好むメコンデルタの人々は古来、蒸し暑い気候の中での農作業を生業としてきた。肉体労働のカロリー源となるでんぷん質が多いご飯を、繊維質やミネラルが豊富で甘味のある果物と一緒に食べると、食欲が増し消化もされやすくなるのだ。

スイカ、マンゴー、バナナが人気
甘辛く濃い味の料理との相性よし

では実際にどうやって食べられるのか？例えば、白ご飯とフルーツの組み合わせがある。スイカはシャキシャキした食感があり、適度な甘みのある水分がご飯の口当たりを柔らかくし、飲み込みやすくする。マンゴーなら、熟すと柔らかく甘味が強い「カットホアロックマンゴー／Xoài Cát Hòa Lộc」または「カットチューマンゴー／Xoài Cát Chu」が人気だ。果物＆白ご飯は、魚や肉の煮付けなど濃い味付けの料理と一緒に食べれば、果物の甘みが塩味と相まって、最高のご飯のお供になる。

　また、バナナなら、太くて短い「チュオイスー／Chuối Sứ」（別名チュオイシエム／Chuối Xiêm）をザク切りにして塩と砂糖を少し加えて沸騰させればスープに。そんなメコングルメにぜひ1度挑戦を！