作家のあたたかな眼差しが感じられる木版画アートを使ったトートバッグ「TRIACE×JACK CLAYTON」

さりげないベトナムの日常をプリントしたトートバッグが登場した。この商品にはベトナム在住の日本人とイギリス人木版画家のベトナム愛と、細部に至るまでこだわり抜くモノづくりへの思いが込められている。

（写真）ベトナムの象徴的な飲み物コーヒー（Cà Phê Đen）。バッグは全4種類（各2色）32万4000VND

ホーチミン市の旧都市名サイゴン（Sài Gòn）

街角で買えるサトウキビジュース（Nước Mía）

飲み会で必須の掛け声モッ、ハイ、バー、ヨー（Một, Hai, Ba, Dzô）

ジャック・クレイトン
Jack Clayton
イラストレーター、木版画家イギリス・ロンドン出身。手作業で行う版画作品は、リダクション技法と水彩で1つの版木から多層的な深みを生み出す

Jack Clayton Art Gallery

Facebook: @jackclaytonartgallery
Instagram: @jackclaytonprint
ウェブサイト: www.jackclaytonart.com

イギリス人のジャック・クレイトンさんは、2014年からベトナムで本格的に版画家としての活動を始めた。彼の作品は、1色を刷った後に木版をさらに彫り、また刷るという工程を繰り返す「リダクション技法」を主に用いている。この技法から生まれる版画は、どこかユーモラスな雰囲気を持ち、作り手のあたたかな眼差しを感じさせる。

「ベトナムのエネルギー、市井の人々、街角の雰囲気などを、外から覗くような感覚で捉えています。ここでの生活の中で触れたものを作品作りに生かし、ベトナム語の表記や言い回しの面白さも作品に取り入れています」

そんなジャックさんの木版画に「一目ぼれした」と語るのは、三栄コーポレーションのベトナム現地法人「トライエース・ベトナム」の牟田正樹さんだ。

「ベトナムのお土産には工芸品が数多くありますが、普段使いできるものは少ないと感じていました。そんな時に出会ったのがジャックさんの版画でした。ベトナムらしさが程よく表現されているこの作品をバッグにして、自分でも持ち歩きたいと思ったんです」

ジャックさんとトライエース・ベトナムのコラボ商品の第一弾は、トートバッグ。ファッションアイテムとして持ち歩けるよう、シンプルかつベトナムらしいデザインを採用。コーヒー、サイゴン、サトウキビジュース、乾杯の掛け声
「モッ、ハイ、バー、ヨー」の4つの版画がプリントされている。

「長くご愛用いただけるよう、バッグの生地は厚手のコットン100％を使用し、大きめのサイズにしました。また、日系メーカーに依頼し、丁寧な縫製で仕上げています。木版画の風合いを生かしたプリントの仕上がりにもこだわりました」

しっかりとした作りで実用性も高く、使い勝手の良いアイテムとなっている。

「ジャックさんの木版画作品は、デジタルでは表現できない、ベトナムのアナログな魅力や雰囲気を巧みに捉えています。旅や生活の中で出会った街の風景や楽しい出来事を思い出してもらえたら嬉しいですね」

牟田さんは今後もベトナム由来のアートと“日常”をつなぐ商品づくりをさらに展開していく予定だ。

「商品化を希望するアーティストやイラストレーターの方、企業様からのお問い合わせもお待ちしています」