29屋的　越南食卓／第57回

駕籠に乗る人担ぐ人。そのまた草履を作る人 →全員不在！

2021年10月1日、数ヶ月もの長きに亘ったホーチミン市内の外出禁止命令が緩和され、諸々規制は残るものの少しずつ日常が戻ってきている感のある、今日このごろ。　失われた時間や商売を元に戻そうと、官民内外一体となって元気な号令をかけているベトナムの日本人社会。だが、あまりにも、あまりにも、今回のウルトラハード規制で外食産業が被ったダメージはでかい!!!　「店内飲食禁止、デリバリーでしのげ！」と言われ、利益率の悪さをなんとか我慢したとしても、結局の所、「お客さんが日本に帰国しっぱなし」「業者も絶賛休業中で仕入れも配達もできない」だけでなく、「従業員が田舎に帰りっぱなしで店もオープンできない」。　そんな状況がずっと続いた後、突然「さあ営業再開OK、ガッツでがんばってね！」と言われても、焼け野原から立ち上がれる余力を残した飲食店がどれだけあるのか。そして僕は途方にくれるBY大沢誉志幸。　世界史に残るレベルの大災害の真っ只中、ワクチンが効いてきたからと言って、まだまだ被害の総括＆立て直しができるタイミングではなく、なんとか生き残りを考えて戦い続けなければ行けない日々が続く。夜はまだ、明けない。　しかし、たとえどのような苦難を迎え、どれほどの仲間やモノを失おうとも、いつの日か我らの愛したベトナムが、ふたたび昔の姿を取り戻し、その中で我々在住日本人が一役を買っていることを信じようではないですか。