29屋的　越南食卓／第55回

暗闇の中にもリズムあり！ロックダウンを乗りこなす食生活

原稿を書いている8月頭現在。コロナ第4波のロックダウンはアンコール＆パワーアップを繰り返し、いまだ完全な終わりが見えない。今までと違うのは、従来多少なりとも可能だった外出や移動が、週2回のチケット制買い出しを除いて、一切認められなくなってしまったことだ。　先が見えない、自由もない、気晴らしもできない。このないないづくしの引きこもり生活がキツくない人はいない。それでも我々は負けたらアカン！　これが明ける時に備えて、明るいココロと冴えたアタマ、そして強いカラダを維持していけるよう、万策を尽くして日々を過ごすべきではなかろうか。　まずは、時間の感覚が薄れている単調な生活の中に、リズムを取り戻すことから始めよう。舌と胃袋に刺激と栄養を与え、無理矢理にでもスイッチ・オンさせるのだ。　例えば、「朝起きたらコーヒー飲んで、自己流インチキヨガ（もちろんできる人はちゃんとしたヨガ）」。「金曜の夕食は必ずカレーを食べて曜日の感覚を思い出す」。たまにメリハリつけて「日曜は家族でごちそうを一緒に作る」などなど。不自由の中の自由を工夫して楽しめるかどうか、それぞれの強さと文化レベルが試されているような気がする。　そう遠くない昔、悲惨な過去を乗り越えてきたベトナムと日本。必ずや、この危機をも乗り越えるだろうし、我々名もなき庶民も、その大河の一滴として、共に復活のためのリズム＆ビートを刻み続けよう！　今こそガッツ！