29屋的　越南食卓／第54回

朝三暮四＝身の丈に合わない我慢は、リバウンドの元！

その昔、中国のある小国に猿を飼うのが好きな王様がいたのだが、エサ代がかさんで財政パンク寸前。困った挙句、「すまんけど、君達のゴハン減らす。栃の実を朝4つ、暮れに3つね」。それに怒った猿たちが猛抗議したところ、慌てた王様が「じゃあ、朝3つ、暮れに4つにするわ」と言い直すと、あっさり猿たちは騙されて納得。　目先の利害にこだわった挙句、結果が同じか、さらに悪くなるのに気が付かないケースを表す「朝三暮四（ちょうさんぼし）」ということわざが生まれたわけだが、どんな小さな猿でも1日にもらえるエサが栃の実7つでは、早晩、飢死じゃなかろうか？　と余計な心配をするステイホームな今日この頃。　閑話休題。昨今、よくいわれるダイエットの秘訣で、「夜は絶食。少なくとも炭水化物を摂らない」という方法がある。確かに効果は否定できないのだが、だからといって、ほぼ毎晩、飲み会の後ラーメンに餃子まで付けて深夜に平らげていたメタボリックボディ&ソウルの皆様が、いきなり何の助走もなしにそんなことなど出来はしない。三日坊主で暴飲暴食に走り、余計にデブるのがオチだ。　どうせ己の体を騙すなら、徐々に誤魔化すのが良い。3ヶ月くらいかけて夜食を減らし、飲み会の前後3日間でカロリー調整して帳尻を合わせる。あるいは徴兵にでも取られたつもりで、毎日少しずつ運動してカロリー消費量を増やしていくなど、気の長い「朝三暮四」式で己に嘘つけばよかろうなのだ。今月もガッツ！