ベトナムふしぎ発見!/セルフ天気予報できちゃうかも!?/ベトナム的天気にまつわる言い伝え

古くからの経験則から生まれ、 現代まで残る天気のことわざ

農業が盛んなベトナムは、昔から田を耕し生活を送る人が多くいた。農家の関心ごとといえば、作物に影響する天気だろう。何百、何千年前のベトナム人の祖先は、空の色や風、植物の色や形の変化などの事象を観察して天気を予報してきた。当たることも多く、それらの経験は天気のことわざとして後世に伝わり、現在でも日常生活において耳にすることがある。

トンボの低飛行は雨 空が赤くなっても雨

ベトナムの農家でも日本と同じように「Chuon chuon bay thap thi mua(トンボが低く飛ぶと雨)」と信じられ、「Bay cao thi nang, bay vua thi ram(高く飛ぶと晴れ、まあまあの高さで飛ぶと曇り)」と使われることもよくある。また、壁や狭間にアリの行列を見かけると雨の可能性が高いということわざもある。空の色に関しては、「Rang vang thi gio, rang do thi mua(空が黄色になると風が吹き、赤色になると雨)」がある。実際、空が赤くなると、だいたい雨が降るのだ。 また、地球と太陽の動きによって昼と夜の長さが1年のうちに変わっていく様を表したことわざも昔から知られている。「Dem thang nam chua nam da sang, ngay thang muoi chua cuoi da toi(5月の夜は寝てもいないうちに明けてしまい、10月の昼は楽しむ間もなく暗くなる)」といったことわざは、地理学の授業などで子どもたちが覚えやすいよう使われ活躍している。
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