ベトナムの伝統衣装はアオザイ以外に何がある?

ベトナムの伝統衣装はアオザイ以外に何がある?

ベトナムの伝統衣装はアオザイ以外に何がある?
ベトナム人にとって、新年が来ると「新しい服を買っておしゃれにして、旧正月のお休みを満喫しよう!」という考えが強い。近年若者の中に流行っている「ニャットビン/Nhat Binh」などのアオザイ(Ao Dai)以外の伝統衣装を手に入れよう。

皇族が着ていた衣装

ニャットビン
Nhat Binh

価格は150万VND。「ニャットビン」の1番の特徴は複雑な四角模様が施された衿だ

 グェン(Nguyen)時代(1802~1945年)の皇族の女性が着ていたガーゼ布から作られた衣装。女王は黄色、姫は赤色のものを着る。「ニャットビン」の模様は主に丸形にデザインした花や鶏など。大きいサイズのベトナム人女性の髪飾りと一緒に身に着ける。近年は女性が結婚式や結納式などでよく着る。

シンプルなデザインの男性の衣装

アオタック
Ao Tac

価格は160万VND。昔は男性用の髪飾りの「カンドン/Khan Dong」と共に着用した

 グェン時代の男性が大事なイベントなどで着る衣装。暗い色のものが多く、シンプルな模様のガーゼ布から作られる。男性のアオザイにも少し似ているが、袖は長くて緩やかなので、エレガントな男らしさがある。この衣装とともに白色の長めのズボンを着るのが一般的だ。「ニャットビン」と同じく、結婚式や結納式などでよく使われる。

日常で気軽に使える革新の衣装

革新のニャットビン
Nhat Binh Cach Tan

オーナーのチャン(Trang)さんが「ドアンフオン/Doan Phuong」と名付けた衣装(37万5000VND)

「ニャットビン」をシンプルにしたバージョン。衿の四角の模様と袖口の模様は伝統のデザインを残し、全体をシンプルな単色にしたのが「ヴィースタイル」のオリジナルのアイデア。ズボンやスカートなどとの組み合わせによって雰囲気が変わる。スカートだと若々しいイメージで、黒いキュロットスカートなどと合わせると伝統的な女性らしさが出る。

東アジアの衣装の革新バージョン

革新のヴィエンリン
Vien Linh Cach Tan

写真は同店オリジナルデザインの「白鶴セット/Set Bach Hac」(45万~85万VND)

昔の東アジアでよく見られた「ヴィエンリン/Vien Linh」はラウンドネックの伝統衣装の種類。ベトナムではリー(Ly)時代(1009~1225年)からチャン(Tran)時代(1225~1440年)まで上着としてよく着られていた。「ヴィースタイル」がリメイクした「ヴィエンリン」はコットン素材で作られ、様々なデザインがある。

男性も女性も着れる服装

革新のグータン
Ngu Than Cach Tan

価格は39万~42万VND。ジーンズなどと合わせても似合う

「グータン/Ngu Than」は“5パートのドレス”の意味で、1744年より着られるようになった衣装。今のアオザイは「グータン」に基づいて作られている。「ヴィースタイル」の「革新のグータン」は日常生活でも着れるように袖と裾を短くデザインされ、衿や5つのボタンなどは伝統的なデザインのまま。シンプルなので色々なシーンで着用できる。

伝統衣装が流行っている理由は?

「ヴィースタイル」のオーナーであるチャン(Trang)さんによると、近年の「ニャットビン」などの人気の理由は日常生活での使いやすさ。また、「ベトナムはアオザイだけではなく、こんなに綺麗で様々な種類の伝統的な衣装がある」という誇りを持って着る若者が多い。伝統衣装を通してベトナムの歴史についてもっと勉強になるという理由もある。

 ホアンキエム湖の辺りで行われた2019年度の「ハノイ日本桜祭り」では、「ハノイ1000年よさこいチーム」は演舞衣装として「ニャットビン」を使用した。
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