ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説3月号

日本留学の斡旋 悪質会社を処分・閉鎖へ

教育訓練大臣と梅田邦夫日本国特命全権大使は、ベトナム人留学生・実習生の管理、ベトナムの高校での日本語教育、日越大学の建設進度などについて意見交換した。 教育訓練省は今後、日本への留学斡旋会社をチェックし、いい加減な会社を閉鎖させる方針で、処分のため違反の兆候のある会社の一覧を送ってほしいと大使に要請した。 (『Lao Dong』2017年1月6日、p.02
解説 日本学生支援機構(JASSO)によると、ベトナム人留学生は2015年に3万8882人に達し、2011年の4033人から約10倍に増えています。 留学生の増加に伴い留学斡旋会社も急増していますが、事業許可を得ていない例も多く、希望者から多額の料金を徴収しながら「書類に問題があり留学できない」と返金しなかったり、日本で無料の寮やアルバイト先を紹介するといった約束を無視したりするトラブルが報告されています。また、日本語能力が不十分、学費や家賃を支払えないなどの理由で帰国する人も多く、 騙された人たちが体験を伝えるフェイスブックのグループもあります。 在ベトナム日本国大使館は、「日本留学ではアルバイトの収入で家賃・学費をまかなえ、生活は楽で貯金もできる」といった不正確な情報が提供されていることに注意喚起しています。 実習生制度でも、多額の料金徴収や日本での逃亡などの問題があり、労働傷病兵社会福祉省は2016年4月に、契約を破り逃亡した労働者の割合が5%以上ある会社の送り出し業務を停止させるなどの対策を打ち出しています。

ローカル病院にミニスーパー ホーチミン市で広がる

ホーチミン市保健局は、安全や秩序を乱す病院前の物売りを一掃すべく、院内での便利なサービスの導入を奨励している。 そのひとつであるミニスーパーでは、普通のスーパーと同じ価格で患者やその家族の治療・滞在中に必要な物を販売している。市内各院は今後も導入を拡大し、患者向けサービスの質改善を図る。 (『Thoi Bao Kinh Te Sai Gon Online』2017年1月3日)
解説 ベトナムのローカル病院では、ゲート前に軽食やおもちゃなど様々な物売りが集まり、さらに病院に出入りする車両や人が加わって周辺の交通を阻害しています。 こういった状況を一掃すべく、院内にミニスーパーが設置されることになりました。品揃えは普通のスーパーと変わらず、お菓子や飲み物、粉ミルクなどの各種食品、歯ブラシやマスク、おむつといった日用品に加え、サンドイッチや肉まんなどの軽食も提供されており、患者だけでなく病院関係者にも好評のようです。小児科などで は子どもの遊び場も設置されており、この点は日本とそう変わらないのではないでしょうか。 さてベトナムのローカル病院と言えば、廊下にも患者が寝かされていたり、家族が地べたにゴザを敷いて寝ていたりするなど混雑しており、衛生面で不安がありました。しかし最近では、5つ星ホテルのような個室を完備したり、国際水準をアピールしたりと、充実した清潔な施設を売りにする私立病院が増加しています。私立病院の利用者も増えており、今後さらなる発展が期待できそうです。
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