「イベントを通じて、日本 の質の高い美容技術や総合 的なクリエイティヴィティ をアジアの若者に発信した いんです」

special-interview_1 今や日本を代表するポップカルチャーとなった “kawaii”ファッションやメイクを通じて日越の文化交流を図るイベント「日本の美容学生による kawaii メイクアップデモンストレーション」に、メイクアップアーティストのトニータナカ氏が登壇。イベント開催までの経緯、そして日越の若者に託す今後の美容業界への想いを聞いた。

― 2016年9月に開催された「全国理美容学校 kawaii 選手権大会」の入賞者と作品が今回初めてベトナムを訪れることになったきっかけとは。

2016年2月の視察が、私の初めてのベトナム訪問でした。私は来年70歳になりますが、1960~70年代の悲しい時代、戦争のイメージが完全に払拭されましたね。元気な国力と若者たちの勢いに本当に驚きました。これを日本の学生にも体感してもらいたいと思ったんです。

― ベトナムの若者の間では、日本の文化が浸透し、美容やファッションへの興味関心も高まっている。今後のベトナムの美容文化について注目している点は。

視察の空き時間に、現地の人に交じって美容院でシャンプーをしてもらったら、顔まで洗われて。カルチャーショックでしたね~(笑)。最後の耳掃除はさすがに断りましたが、そういった部分で美容に関するクオリティはまだまだ伸びしろがあると思いました。実際、私の日本のスクールにもベトナム人の学生が数名在籍していますが、みんな学ぶことに貪欲です。リアルタイムの日本の質の高い美容技術に興味関心を持ってもらい、学ぶ人が増えたらいいなと思っています。 例えば、私が若い頃はパリやニューヨークに憧れて、貪欲に向こうの技術やセンスを吸収しました。それから50年経った今、逆に海外の人たちが日本に興味を持ってくれる時代に差し掛かってきたと感じています。

―「kawaii選手権大会」を通じて、トニーさんが若い世代に伝えたいこととは。

私は5歳の時に、立川基地内の美容室でアメリカの美容文化に衝撃を受けて、美容の世界に進むことを決め、国内外の仕事の経験から多くを学びました。日本の若者にとって、この「kawaii選手権大会」が海外に目を向けるきっかけになればという願いもあるんです。 若者にはいつも“考える力”“創造する力”“表現する力”が大事だと伝えています。美容は創造力の必要な仕事ですから。インターネットでなんでも調べられる時代だからこそ、自ら考え、行動して世界を体感して欲しいんです。 今や“kawaii”は世界共通言語になりつつあり、今日も多くのベトナムの若者が興味を持って集まってくれました。日本の若者がこんなことをやってるよ、と“kawaii”文化を通じて世界に発信していけたらいいですね。
日本の美容学生による kawaii メイクアップデモンストレーション 2016年9月に東京で開催された「第13回全国理美容学校kawaii選手権大会」で入賞した理美容学校の学生がホーチミン市を訪問。11月2日(水)に日本文化に興味のあるベトナムの若者に向け、メイクの実演を行うなど“kawaii”メイクやファッションを紹介した。
トニータナカ  株式会社トニーズコレクション代表取締役社長、メイクアップアーティスト。 20歳の時に日英米合作映画『マスターマインド』でメイクアップを担当し、ハリウッドで修業を積む。帰国後は様々なメディアで活躍。現在も後進の育成を積極的に行うなど、意欲的に活動中
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