#36 Đường Lê Văn Hưu/レー・ヴァン・フー通り

ベトナム全国の通りには、歴史上の出来事や重要人物の名前などがつけられている。よく耳にする通り名の意味や由来について紹介

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ベトナム初の国史『大越史記』を 編纂した陳朝の歴史学者

レー・ヴァン・フー(Le Van Huu/黎文休、1230~1322年)は、チャン(Tran/陳)朝(1225~1400年)時代の歴史学者で、現在のタインホア(Thanh Hoa)省ティエウホア(Thieu Hoa)県ティエウチュン(Thieu Trung)村出身。 陳朝初代皇帝のチャン・ターイ・トン(Tran Thai Tong/陳太宗)時代の1247年、17歳で科挙の最終試験である「殿試」に第2位の成績で合格。法官などを務めた後、国史院に勤めた。 チャン・ターイ・トンの命により、ベトナム初の国史『大越史記/Dai Viet Su Ky』を編纂。南越国(紀元前203~紀元前111年)初代王の趙武帝(Trieu Vu De/趙佗)からリー(Ly/李)朝(1009~1225年)第9代皇帝でベトナム唯一の女帝リー・チエウ・ホアン(Ly Chieu Hoang/李昭皇)に至るまで、約15世紀にわたる歴史を全30巻にまとめ、陳朝第2代皇帝のチャン・タイン・トン(Tran Thanh Tong/陳聖宗)時代の1272年に完成した。中国の明の統治下にあった1407~1427年に散逸してしまったが、レー(Le/黎)朝(1428~1527年)時代の歴史学者、ゴー・シー・リエン(Ngo Si Lien/呉士連)が、『大越史記』をもとに『大越史記全書/Dai Viet Su Ky Toan Thu』を編纂。『大越史記全書』には、レー・ヴァン・フーに関する記述も見られ、後にこれがベトナムの王朝の正史として扱われるようになった。 1322年4月9日、92歳で死去。『大越史記』を通じてベトナムのアイデンティティである歴史を記録し、後世に残した学者として評価されている。 石井 彩子 元ベトナム考古学徒。考古学はライフワーク。日々、どローカルなベトナムライフを満喫中。
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