ベトナムの今がよくわかる/ベトナムニュース解説10月号

「ポケモンGO」、 ベトナムでも大ブームに

2016年8月6日(土)、ベトナムでゲーム「ポケモンGO」の配信が始まった。 さっそく多くの若者がダウンロードし、翌日にはホーチミン市中心部の公園で、スマートフォンの画面に目を釘付けにして、あちこち歩き回る若者が大勢見られた。ある大学生は、朝から友達とこのゲームで遊んでおり、「空腹も忘れるほど面白いです」と話した。 (『Thanh Nien』2016年8月8日、p.10)
解説 世界的ブームとなっているスマートフォン向けアプリ「ポケモンGO」の配信がベトナムでも開始されました。正式配信前から非常に関心が高く、配信を待ち侘びていた人も多かったようです。 一方で、ゲームに熱中した人を狙った窃盗や、バイクを運転しながらゲームをするといった危険行為もあり、ラムドン(Lam Dong)省では、母親が「ポケモンGO」に熱中している間に、1歳の子どもを乗せたベビーカーが湖に転落するという事故も起きています。幸いにも子どもは居合わせた外国人らにより救助され無事でした。 ベトナムでも社会的に大きなブームとなり、同時に様々な問題を引き起こしているこのゲーム。情報通信省は、▽ベトナムの管理機関が配信許可を出しているものでないため、トラブルが生じてもベトナムの法規に基づくユーザー保護はなされない、▽個人情報・データの保護に注意する、▽偽アプリをインストールしない、▽交通参加時、河川、湖、山など危険な場所で遊ばない、▽党、国、軍事、国防等の施設内、近くで遊ばない、といった5点の注意喚起をしています。

ネットショッピング 競争のポイントは「送料」

Eコマース業界では、平均して約40万VNDの商品で、送料がその10%程度と言われている。 2020年に100億USD規模に達する見通しのベトナムのオンライン小売市場では、Eコマース発展に伴い配送サービスも急成長しているが、配送時間の短縮、配送網の拡大が進む一方で、送料が障害となっている。 (『Nguoi Lao Dong』2016年8月3日、p.8A)
解説 近年インターネットショッピングの利用が増えているベトナム。Eコマースサイト、アプリも多数あり、外資企業も参入しています。 商工業省Eコマース・IT局の2015年Eコマース報告書によると、インターネット利用者約1000人のうち6割超がネットショッピングを利用したことがあり、主に洋服、靴、化粧品、電子機器、家庭用品、書籍、航空券などが購入されています。2015年の1人あたりの年間購入額は160USD、Eコマース開発マスタープランでは2020年までにこれを350USDにすることが目標となっています。消費者により身近にネットショッピングを利用してもらえるよう「オンラインフライデー」というイベントも12月に開催されています。 この報告書によると、利用者の半数近くがネットショッピングに満足しており、ほとんどの人が利用を続けたいとしています。 ただ品質、価格を筆頭にいくつか障害もあり、その1つの配送サービスについて、ある都市在住者は、「送料が大した金額でなくても買わないことがある」と話しています。