【ハノイ通信】「ベトナム女性の日」は、ベトナムの女神様に会いに行こう

ベトナム独自の信仰「聖母道」にまつわる3人の女神

四府信仰の三女神 Tin Nguong Tu Phu 「四府」とは、聖母道において神々が住む場所のこと。天空の「天府」と大地の「地府」は「柳杏聖母」、山岳と森林の「岳府」は「上岸聖母」、水の「水府」は「水宮聖母」が司るとされる。 四府信仰の有名な寺「フータイホー／西湖府」。旧正月「テト／Tet」と旧暦の毎月1日、15日には成功と幸運を願う人が多く訪れる

西湖府／Phu Tay Ho 住所：Quang An Ward, Tay Ho Dist., Hanoi 営業時間：5:00～18:00

日本と同じく母性を象徴する千手千眼の観音様

千手観音菩薩 Quan Am Bo Tat 2000年以上も仏教が信仰されているベトナムには、菩薩を祀った寺が全国にある。観音菩薩は一般的に女性だと考えられており、子宝や家内安全などにご利益があるとされている。 千手観音を祀る「一柱寺」は、仏教が繁栄した李朝（1009年～1225年）の時代に建立。蓮を模した独特な建築構造で、ハノイの有名な観光地の1つ

一柱寺 / Chua Mot Cot 住所：Chua Mot Cot St., Ba Dinh Dist., Hanoi 営業時間：6:00～18:00

政治に積極的に参加し、政府の実権を握った皇太后

イー・ラン（椅欄） Y Lan 南部へ出陣中の夫、リー・タイン・トン（Ly Thanh Tong／李聖宗）皇帝や、まだ幼かった息子のリー・ニャン・トン（Ly Nhan Tong／李仁宗）に代わって国を治め、善政をしいた。 国家の頂点に立つ人物こそ、道徳を学び国民に良い手本を示すべきであるという考え方は、イー・ランの聡明さを表している。仏教の発展にも貢献した

グエンフィーイーラン寺（椅欄元妃寺）/ Den Nguyen Phi Y Lan (Chua Ba Tam) 住所：Duong Xa Commune, Gia Lam Dist., Hanoi 営業時間：7:00～17:00

農村文化が生んだ、天候を司る４人の女神

四法の四女神 Tu Phap 昔の農民たちは農作業を左右する天候を女神が司ると考えていた。そこから、雲の「法雲／Phap Van」、雨の「法雨／Phap Vu」、雷の「法雷／Phap Loi」、稲光の「法電／Phap Dien」の四法信仰が広まった。 2013年に「国家特別遺跡」と認定された「ザウ寺」には、法雲像が祀られている。ロンビエン（Long Bien）のバスターミナルから204番バスで約1時間半

ザウ寺 / Chua Dau 住所：Thanh Khuong Commune, Thuan Thanh Ward, Bac Ninh Province 営業時間：8:00～17:00

「ハイバーチュンの乱」を蜂起し、女王としてハノイ市北西部を一時統治

チュン（徴）姉妹 Hai Ba Trung 西暦40年～43年、中国漢朝の支配に対して反乱を起こした。伝説では、チュン姉妹は勇敢な戦士で、象の背に乗って軍隊を指揮したとされ、配下の将軍も大半が女性だったという。 チュン姉妹は現在も英雄として崇えられている。ハノイ市内のハイバーチュン寺では旧暦の２月４日～６日の祭に、当時の軍を再現する劇などが行われる

ハイバーチュン寺 / Den Hai Ba Trung 住所：12 Huong Vien St., Hai Ba Trung Dist., Hanoi 営業時間：7:30～11:00 / 13:30～17:30