メディカルトーク 第118 回/感染症からチーム医療まで全面サポート!/ベトナムでのかかりつけ医「総合診療医」

メディカルトーク

症例

鼻水と咳が3日間続いた後、突然38度の発熱と頭痛がでたため、日本では近所の内科開業医に行くところ、ベトナムの総合診療科を受診。適切な治療を受け完治した。

今月のドクター

インターナショナルSOSハノイクリニック 院長、救急救命専門医 Dr. エルベ・マンゴン(Herve Mangon)

① 日本とは異なるベトナムの医療事情

最近、日本国内でも新聞等で「総合医/総合診療医」という新しい診療分野の名前をよく目にするようになりました。厚生労働省も診療科の再編成を行い、新しい診療科として「総合診療科」を作り、診療の中心的な役割を担うことを明記しています。 海外では体調不良を起こした際、初めにかかるのが総合診療医で、ベトナムでも同様です。当地では日本人の顧客サポートや総合診療医が常駐し、言葉を心配せずに受診できるクリニックもあります。

② 体調不良時はまず総合診療医に相談を

ほとんどの疾患は総合診療医が治療することができます。もちろん緊急性のある疾患、専門的な対応の必要ある疾患と判断される場合には各専門医、医療施設と協力しながら治療にあたります。またデング熱などの感染症や、心筋梗塞、脳梗塞、交通事故などの救急医療にも対応しています。 健康診断のフォローアップも可能です。血液検査で異常値が見つかった場合や、高血圧、心電図の異常等は放置せずにご相談ください。肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常等の生活習慣病は、それらのいくつかのリスクが集まると、心臓や、脳の致命的疾患の原因になることがあります。 また、総合医は予防接種の相談、各種医療セミナー等にも対応しています。

③ クリニック受診時の持ち物は?

①パスポートおよびコピー、②海外旅行保険本証(保険期間内)およびコピー、③国保・社保を申請される場合は申請用紙、④他クリニックを受診済みであれば検査結果、画像(フィルム、DVD等)、定期健康診断のフォローアップであればその結果一式、⑤既往症の記録、⑥服用中または服用していた薬の名前、現物。海外旅行保険各社のキャッシュレスサービスを扱っていることもありますので、詳しくは各クリニックにお問い合わせください。
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