人生相談29屋にきけ！フォ!!!! ／第16回

29屋（にくや） 食材＆弁当屋の店主。本業の傍ら、かつては「愛と勇気とほんの少しのお金」など本誌人気コラムを担当。本コーナーでは、ベトナム暮らしのさまざまな悩みをバッサリ解決（！？）します！

Q.「これも愛情の証!?　ベトナム人夫が私を専業主婦にしたがっています」

ペンネーム：　♀　31歳結婚三年目

29屋さん、きいてください。ベトナム人実業家のダンナが、ついこの間娘が産まれたのをきっかけに「仕事を辞めて、ずっと家にいてくれ」と言い出すようになりました。外回りや出張の多い私の仕事のことを、もともとあまり快く思っていなかったようで、浮気を疑われたことも1度や2度ではありません（もちろん無実）。ダンナの稼ぎは十分なのですが、私は仕事を辞めたくはないです。どうすればよいでしょうか?

A.「ご主人の嫉妬と、ご自身の退屈が、いつか必ず貴女を殺します」

表現を選べば「情が深くてマジメ」。ぶっちゃけて言えば「了見が狭くてメンドくさい」。今まで、日越カップルの間での嫉妬といえば、たいがいベトナム女性側からの話だったのですが、最近のベトナムの若い衆の一途なイノシシぶりも、なかなかのもの。すれっからしのオッサンとしては羨ましくも感じられたりするのですが、当事者からしてみれば、そうも言ってられません。実際問題、たとえ専業主婦だろうがニートだろうがキャリアウーマンだろうが、浮気しようと思えばいつ何時誰とでもできるでしょうし、籠の鳥で閉じ込めておいたら逆に刺激に飢えたりしてしょーもない相手に引っかかる危険性だってあるわけです。加えて、ベトナムでは、何をどうしたところで貴女が外国人であることに変わりありません。仕事とは、ただ単に食い扶持や小遣いを稼ぐためだけの手段ではなく、現地のビジネス社会とつながりを保つことによって知性や社交性を錆付かせず、常に自身の住む環境にアンテナを張り巡らせておくために必要な修行であると、私は思います。たとえ旦那さんに十分な収入があろうと、親戚や近所のおばちゃん連中と茶飲み話＆家事するだけの生活を、今後何十年も、ベトナムの下町で耐えられるのかどうか。ご自身の心に聞いて見ては如何でしょうか? 愛し合う夫婦だからこそ、「譲れないもの」については辛抱強く闘って理解を求めていくべきです。ガッツ!