#24 Đường Lê Văn Sỹ／レーヴァンシー通り

ベトナム全国の通りには、歴史上の出来事や重要人物の名前などがつけられている。よく耳にする通り名の意味や由来について紹介

故郷の反仏運動に尽力した革命家 2度の投獄を経て革命に死す

レー・ヴァン・シー（Le Van Sy、1910～1948年）は、フランス植民地時代の革命活動家。クアンガイ（Quang Ngai）省モドゥック（Mo Duc）県ドゥックミン（Duc Minh）村生まれ。 ホー・チ・ミン（Ho Chi Minh）が1925年に設立した革命的秘密組織のベトナム青年革命同志会に1927年より参加し、故郷クアンガイ省で反仏運動に尽力。1929年10月、同省でフランス軍に捕まり投獄された。1931年10月、自由の身となり革命活動を再開。翌年２月にクアンガイ省共産党委員会書記となるも、同年また投獄。バリア・ヴンタウ（Ba Ria-Vung Tau）省コンダオ（Con Dao）島へ流刑となった。 1945年８月に起きた独立と自由を目指す八月革命の後、コンダオ島から南部へ返り咲き、南部共産党委員会メンバーとして活動。1947年５月に現在のホーチミン市に当たるサイゴン・チョロン（Sai Gon-Cho Lon）地区の共産党委員会書記となった。 1948年10月、現在のホーチミン市ビンチャン（Binh Chanh）県に当たるヴオントム（Vuon Thom）地区におけるフランス軍の襲撃で犠牲となり、38歳で死去した。 ホーチミン市では、３区とフーニュアン（Phu Nhuan）区、タンビン（Tan Binh）区を貫く通りや小学校、橋にその名が冠され、クアンガイ省にも同名の通りが存在する。ホーチミン市のレーヴァンシー橋は、1955年から1994年までグエン（Nguyen／阮）朝時代の高官の名にちなみ「チュオンミンザン（Truong Minh Giang）橋」と呼ばれ、1994年より現在の名となった。 石井 彩子 元ベトナム考古学徒。考古学はライフワーク。日々、どローカルなベトナムライフを満喫中。